■冬でも凍らない不凍湖の夕焼け
支笏湖は最北の凍らない湖「不凍湖」としても有名だ。見渡す限りの大雪原は膝下まで雪が積もっている。凍えてしまうような環境でも、氷が張ったのは大正時代以降でたったの4回。水深360mの湖は4℃程度の水が常に循環し、湖面に風が吹き抜けることで氷が張ることはない。そのため、真冬でも太陽が湖に反射する美しい夕焼けが見られるのだ。
■昼とは別の顔! 幻想的な風景が広がる夜の演出
夜の帷が降り、いよいよライトアップの時間。氷のイメージを強くする青、森をイメージさせる緑、力強さを感じる赤。同じ氷瀑でも、ライトアップされるカラーによって表情や印象が変わり、昼とはまた違った幻想的な雰囲気となる。
ライトアップで現れるのが、影の部分。日が落ち寒くなったからこそ空気が澄み渡り、影がより濃く見える。まるで彫刻されたかのような氷の造形美に、見惚れてしまった。
時間が進むにつれ寒さも強くなり、日中に溶けた地面の雪が凍ってツルツルになる。足元を見ながら歩かないと危険なのはわかっているが、どうしても氷濤に目を奪われてしまうため、いつも以上に歩く難度が高かった。
中に入れる氷濤はその中でもライトアップをしているため、外側からも光が見える。氷越しの光はどこか柔らかく神秘的だ。日中とはまた違う幻想的な氷濤に感動し、来年もまた来ようと心に決めて帰路についた。
北海道の冬の観光は寒さと隣り合わせだが、だからこそ空気も澄み、自然を感じやすい。昼と夜の表情が異なる氷濤まつり。せっかく北海道を訪れたのであれば、ぜひ日程を調整して訪れてみてはいかがだろうか。
なお、千歳・支笏湖氷濤まつりは2/25まで。連日10:00〜20:00の開場となっている。ライトアップは16:30からなので、防寒対策をしっかりして北海道の冬を味わってほしい。
●2024 千歳・支笏湖氷濤まつり
・住所:北海道千歳市支笏湖温泉
・時間:10:00〜20:00(ライトアップは16:30〜20:00)
・TEL:0123-23-8288
・URL:https://hyoutou-special.asia/
※営業日時はホームページよりご確認ください
※この記事の情報は2024年2月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。