山と共に観光が楽しめる街は、日本では札幌以上の場所はないだろう。もしかしたらこっちが旅の目的になっても良い。そう思わせてくれるだけの包容力があるのが札幌だ。
■街が面白くなる食・夜景・観光
スキーやスノーボードを楽しみながら、グルメや買い物といった都市観光を同時に満喫できるのが札幌の醍醐味だ。
テレビ塔や北海道庁旧本庁舎、時計台など全国区の観光名所が多く、手ぶらで市内を散策するだけでも楽しい。土産や銘菓、家電までなんでも揃う狸小路商店街、商業施設の集まる札幌駅周辺、歓楽街のすすきのなど、歩いていける距離感の市街地にはそれぞれの地域ごとに特色があり飽きない。郊外に目を向ければ、温泉地や公園、テーマパークなど、十分な施設が整っている。
2015年に札幌市は「日本新三大夜景都市」に選ばれており、市内を見下ろす周辺の展望地はもちろんのこと、JRタワー展望室やさっぽろテレビ塔など市内中心部からも、その美しさが味わえる。とくに冬は空気が透き通ってクリアに見えるため、夜景を満喫するのには絶好のコンディション。雪と夜景のコラボレーションは得難い体験だ。
札幌を訪れたら、ホテルの部屋に籠もっていないで街へ繰り出そう。滑ることと同じくらい、いや、もしかしたらそれ以上に街の楽しさが味わえるかもしれないから。
■北の美食を食さずには帰れない
●札幌グルメ
食材の宝庫北海道。「札幌へグルメ探訪」が目的の一つになる人も多いはずだ。特に海産物は太平洋と日本海のどちらからも新鮮なネタが集まり、それらが老舗店から回転寿司に並び食通を唸らせる。ご当地グルメが多いのも札幌の特徴だ。
ラーメン、スープカレー、ジンギスカンはもはや全国区の定番。味噌ラーメンは札幌が発祥地。中太の縮れ麺はコシと弾力があり、ウェーブがかかっていることで、スープとよく絡む。北海道の新鮮で大きな野菜をふんだんに使ったスープカレーの本場は本州とはひと味もふた味も違う。
ジンギスカンは札幌ビール園をはじめ、各ビール園の食べ放題がおすすめ。ビールとの相性も文句なし。また、豊富に採れる乳製品や小麦など鮮度の高い食材を活かしたスイーツも外せない一品だ。
●郊外も充実
札幌市内には数え切れないほどの飲食店がひしめき合っているが、郊外やスキー場にも通いたくなる店舗が点在している。写真のドーナツは手稲区の店「サムズアップ」。お昼過ぎには売り切れるほどの人気ぶりだ。女の子が食べているソフトクリームは札幌国際山頂にあるカフェ「SKS INTERNATIONAL」名物。定山渓でも提供している。