12年に1度のご利益を求め、崖っぷちライターYUKIが出羽三山を巡り、ファイナルの月山は月山湖から山頂まで、カヤック・バイク・登山というSEA TO SUMMITスタイルで挑戦しました。スタートからゴールまでのトータルの標高差は1,599m。この苦行を乗り越えて、最高のご利益は得られるのか!?

■出羽三山は卯歳御縁年にお参りしたい

湯殿山神社の大鳥居。月山の南西に位置する湯殿山は標高1,500m。出羽三山の奥宮とされる「湯殿山神社本宮」は写真撮影禁止で、参拝は土足厳禁。詳しくは語れませんのでぜひ現地でお参りされてください

 三山詣とは、羽黒山、月山、湯殿山の三山を順に巡ることで、過去、現在、未来「死と生を辿る生まれ変わりのお参り」とされています。今回の巡る順番はごめんなさい。最後に月山をSEA TO SUMMITスタイルで月山をお参りさせていただきました。

 月山の神の使いは「うさぎ」。欽明八丁卯年(547年)に月山権現が出現したことから、月山は卯歳を縁年としている。卯歳には月山大神様の御力が最も高まるとされていて、卯年の2023年は12年に1度のご利益が得られるという有り難い年なのです。このチャンスを逃すまいと出羽三山を巡ります。ちなみに卯の日はさらに特別な御朱印をいただけ、盛り上がりを見せる出羽三山なのです。

■初日は羽黒山、湯殿山をめぐる

 羽黒山までは、髄神門から山頂まで2446段、約1.7kmの石段を辿ります。石段には33個の彫り物があり、全部見つけると願い事が叶うとされています。祓川の須賀の滝、祓川神社では参拝者は身を清めてからお参りするそうです。

祓川の須賀の滝。羽黒山石段詣の出発地・髄神門から5分ほどで着きます。この近くには「爺(じじ)杉」「羽黒山五重塔」など見どころ満載です

 真っ直ぐに伸び上がり、樹皮が波打つ樹齢1000年とも言われる古木の「爺杉」の隣には「五重塔」(現在修復工事中)があります。参道の両脇には樹齢が300~500年と言われる巨大な杉並木を歩きます。ヒグラシやセミの鳴き声が石畳と杉林に響き渡り、時間の経過を忘れさせてくれる不思議な場所です。

全国的に猛暑の今年ですが、この巨大な杉並木の間は涼しく、身も心も癒されていくのが実感できます

 途中の二の坂茶屋では楽しみにしていた名物の「力もち」を食べました。茶屋には電気が通じていないので杵つきのお餅を出してくれます。庄内平野を一望できる茶屋を吹き抜ける風が心地よくてつい長居しそうになりますが、残り半分、山頂目指して石段を進みます。頂上には三神合祭殿があり、参拝してから石段を下ります。前日が雨だと石畳は特に滑りやすいので時間の余裕を持って歩いてくださいね。

石段詣の中腹にある「二の坂茶屋」。電気が通じていないので、お餅は人力による杵つき。もちろんエアコンはありませんが、涼やかな風が抜けていきます
名物「力もち」。あんこ、きなこ、納豆がありますが、迷ったら「三色もち」がおすすめです。お抹茶とセットで出てきます
三神合祭殿。月山・羽黒山・湯殿山の三神を合祭した大社殿で、厚さ2.1mの萱葺屋根、内部は総漆塗で荘厳さと迫力を兼ね備えた社殿です

 午後は湯殿山へと向かいます。マイカーで湯殿山の駐車場まで45分程度。この二社は十分一日で回れますが、到着するやいなや夕立に遭ってしまい、この日は断念。翌朝に出直しました。駐車場から専用バスに乗り換え(徒歩も可)、湯殿山神社へ。参拝する前に素足になってお祓いをしてもらい本殿を参拝します。「語るなかれ、聞くなかれ」と戒められた神秘の霊場ですので、写真撮影が禁止されています。ここでは大鳥居前での写真しかありませんので、どんな様子か気になる方はぜひ現地へ足を運んでください。三山で残るは主峰である月山(標高1,984m)です。ここはSEA TO SUMMITスタイルで登ります。