■SEA TO SUMMITとは

SEA TO SUMMITの環境シンポジウムに先立ち、モンベルと西川町の包括連携協定の締結式が西川町長の菅野大志氏とモンベル代表の辰野勇氏との間で交わされました

 SEA TO SUMMITとは、自治体がモンベルと開催する環境スポーツイベントです。今年は全国11か所で開催され基本は人力のみで、カヤック(SUPもOK)、バイク(ロード、マウンテン、ママチャリ、そしてeーバイクもOK)、ハイク(登山)の3つの手段で、ソロでもチームでも、ハードに、そして和気あいあいと山頂を目指します。

 ハンディキャップのある方や高齢者でも、セクションを選んで参加できます。そうして皆が、海、里、山へと自然の循環に思いを巡らせ、かけがえのない自然について考えようというものです。

 山形・月山大会の参加者は約200名。大会前日には環境シンポジウムが開催されました。自転車で世界中を旅するスイス人一家・パッシュファミリーのトークショーがすてきな映像とともに披露され、大自然と向き合うファミリーの力強さと家族愛に皆が感銘を受けました。続いて今回のステージとなる名峰・月山を擁する山形県西川町(にしかわまち)の自然環境やアウトドアスポーツへの取り組みについて、町長の菅野大志さん、モンベル代表の辰野勇さんらのクロストークのかたちで紹介。菅野町長、生まれ故郷を守ろうと本気で取り組んでおられる姿が眩しかったです。そんな町長も明日のSEA TO SUMMITにフルセクション参加されるというから楽しみです。

パッシュファミリーの自転車で世界を巡る旅は驚きと感動の連続。人間の生き方についてあらためて考えさせされるトークと映像でした。これからも元気に自転車旅を続けてくださいね

■SEA TO SUMMIT準備編

当日朝のスタート式。約200名もの選手が集まりました

 コロナ禍が始まる前、SEA TO SUMMITに出場しようとクロスバイクまで購入して準備していたのですが、中止が相次ぎ、再開されてもなかなかタイミングが合わず、3年越しの初参戦となりました。事前準備として、モンベルショップで自転車の点検をしてもらい、そして、付け焼き刃ですが、1週間前には東京のあきる野市から檜原村の都民の森まで、片道約25kmのヒルクライムトレーニングをしました。カヤックはぶっつけ本番です。

 「山形県西川町初開催となるSEA TO SUMMIT(以降STS)は、カヤック5km、バイク13km、ハイク3.5kmの比較的距離が短めのコースではある」と聞かされてもきっと実感は湧きにくいですよね……。標高385mに位置するカヤック会場の「月山湖カヌースプリント競技場」の周回コース約5kmをカヤックで漕ぎ、そこから「月山スキー場」がある月山ペアリフト下駅の標高約1,230mまでバイクヒルクライム。リフトで上駅まで上がったら、最後は約3.5km、標高差474mのハイクというコース内容です。

 今回はカメラマン兼引率役のDsuke氏と2人チームでの参加です。氏は2018年のSEA TO SUMMITにソロ全戦参加・完走を果たす経験を持つほどの業界きってのSTS愛好家なので頼りになりそう。「月山で初開催ですよ」と誘うと、氏は二つ返事で参加を承諾してくれたのでした。