2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』では、嵐の松本潤が演じる徳川家康を主人公にその生涯を描く。幼少期に人質として駿府(現在の静岡市)の今川氏の元で暮らしていた家康公は、この地をこよなく愛し、隠居後は駿府に移り住んでその生涯を駿府城で終えた。
静岡浅間神社(しずおかせんげんじんじゃ)は静岡市にある神部神社(かんべじんじゃ)、浅間神社(あさまじんじゃ)、大歳御祖神社(おおとしみおやじんじゃ)の三社の総称で、地元では「おせんげんさん」と呼ばれて親しまれている。
この静岡浅間神社は古くより駿河国の総社、静岡の総氏神様として広く信仰されており、家康公が駿府で人質生活を送っていた折にこの神社で元服を執り行ったと伝えられている。境内にはこの三社以外にも神社が複数建てられており、これら全てを回る「七社巡り」をして縁起を担げる。今回は家康公ゆかりの静岡浅間神社散策の魅力について紹介しよう。
■「おせんげんさん」の三社、浅間神社・神部神社・大歳御祖神社を参拝!
静岡浅間神社は、JR静岡駅から路線バスで約8分、「赤鳥居浅間神社入口」で降りた場所にある。赤鳥居をくぐると静岡浅間神社三社のうちの一つ、大歳御祖神社が迎えてくれる。ここは農業や漁業、商工業など産業繁栄の神様が祀られており、商売繁盛を祈願しに来る人が多い。
鳥居を抜けて漆塗りの神門(しんもん)を通り過ぎると本殿が見えてくる。この大歳御祖神社の本殿は国の重要文化財に指定されており、見事な社殿が目を楽しませてくれる。公共交通機関を利用するとまず出迎えてくれるのが大歳御祖神社。建物を目で見て楽しんでお参りしよう。ここは春は桜の名所として知られており、多くの人がお花見を楽しみに来るそうだ。
公共交通機関で静岡浅間神社を訪れた人は、大歳御祖神社だけを参拝して帰ってしまうことが多いが、境内は広く少し足を延ばした先に三社の残りである神部神社と浅間神社が建てられている。車で参拝する場合は、駐車場がこちらの二社が近いので先に詣でることになるだろう。