■自然体験から学べる大切な5つのこと 

 ここまで、専門的な視点から自然体験における教育的効果を書きました。あくまでも個人的な意見とはなりますが、よりシンプルに自然体験から子どもが学べる大切なことを5つにまとめてみました。

●1. 自然の大切さ

 人から「自然は大切に」と教えられるのと、実際に自然と触れ合い自ら「自然は大切だ」と感じるのでは大きな違いがあります。環境問題をはじめとしたSⅮGsへの取組みが注目される中、実際に自然とふれあい、自然を大切にしたいと思う心を育むことが大切です。

自然は僕らの秘密基地

●2. 好奇心からの探求心

 自然体験で見るものや触るものは、非日常であるからこそ子どもの好奇心が刺激されます。その好奇心を深めることで、疑問やワクワクの答えを求める気持ち「探求心」が育まれ、学ぶことの喜びを知ることができるはずです。

雪ってフワフワ!

●3. 創造力

 自然の中では、様々な体験によって子ども自身がその場で判断や選択を迫られる場面が多くあります。そんな状況の中で創造力と認知適応能力(自らが考え行動する力)、横断的思考力が養われます。

森の遊びは自分たちで考えます

●4. 危機管理能力

 自然やその活動の中には、楽しさと引き換えに日常にない危険が沢山潜んでいます。その危険を目の当たりにすることで、自らが危険を回避する術を考え、学ぶことが危機管理能力の向上に繋がります。

冒険は危険と隣り合わせ

●5. 思いやりと優しさ

 自然の中では、不便なことが沢山あります。家族や仲間と力を合わせることで、その不便を解決することが出来るはず。その過程において他者に対する思いやりや優しさが育まれ、誰かと一緒であることで不便を楽しさに変えられることを学びます。

仲間がいるから大丈夫