「虫がいるから、やだ!」、子どもがアウトドアで訴える定番の不満。
虫問題は家族だけでなく、小学校の林間学校や遠足においても、子どもをアウトドアから遠ざける最大の問題。
子どもにとって、雑木林や原っぱなどの自然環境が日常じゃない、言い換えればアウトドアが非日常であるため、蚊や蛾、ゴキブリなど、ネガティブなイメージが先行しがちになり、自然環境が近くにあったとしても、ゲームやアニメなど日常での楽しさが、更に子どもからアウトドアを遠ざけています。結果、慣れることなく、親しむこともなく、楽しさや喜びを知る機会が失われ、嫌なイメージだけが、子どもの中で大きくなっているのです。
ではいったいどうしたら、子どもから「いや!」という言葉を聞かず、一緒にアウトドアを楽しめるのか? 子どもが日常からアウトドアに慣れ親しみ、嫌なことだけでなく、楽しいこともたくさん見つけることができれば、問題は解決されるはず。
日常生活の中で、より多くの楽しさや感動を見つける機会をつくり、子どもとアウトドアの距離を縮めましょう!
■アウトドアは近所から
アウトドアは文字通り、「ドアの外」と訳せます。
子どもがドアを開けるとき、ドアの向こうに何があるかわかっていれば、安心して開けるはず。
逆にわからないときは、怖くて開けられないかもしれません。
ドアが開けられなければ、ますますアウトドアとの距離が開き、楽しいことを見つける機会が失われます。
だからこそ、先ずは安心な家のドアを開けて、近所の自然、身近なアウトドア体験をおススメします。
■楽しさ発見のきっかけをツクル
ご近所は、知っている場所だからこそ安心、だけど一転つまらない場所でもあります。子どもの視野は意外に狭くて、ご近所といえども、記憶されている風景は限られています。 何も言わなければ、記憶にあるいつもの風景だけを見るので、すぐに飽きてしまうでしょう。
そこで、ちょっとしたきっかけを与えてみます。例えば、「お花を探しながら歩いてみよう」とか「木の実を拾おう」など、シンプルなことでも、子どもの視野は広がり、いつもと違う風景が視野に入ることで好奇心が促されます。宝探し的に、ドングリを探して紙コップに集めるだけでも、いつものお散歩が自然探索に変わります。集めたドングリで、コマや人形作りも楽しいですね。
アウトドアと子どもの距離を縮め、日常化するための近道は、楽しさを教えたり、与えたりするのではなく、好奇心を促すことで、子どもが楽しさを自分でみつけられるよう、そのきっかけを日常の中でつくることです。
そんなきっかけづくりの例をいくつか紹介します!