■光と音と映像が融合した世界へ

敷地内を流れる温泉から湯気が出ている
足場が不安定な場所はやや明るいが、基本的に真っ暗な道を進む
暗闇の中、突如現れる案内人のふくろう

 プロジェクションマッピングは自然の景観を生かして映し出され、あたかもそこに生き物たちがいるように感じられる。また周辺から沸き立つ湯気を活用するなど、この地ならではの演出が見られる。

光る杖「リズムスティック」は演出に合わせて色が変わる
ボッケの湯気を活用した演出
物語の最後には感動的なラストが待っている

 美しい映像もさることながら、手にした杖がプロジェクションマッピングと連動して色が変化したり、杖でリズムを刻んだり、と参加型の演出が一体感を生み、ただ森を歩くだけでなくその世界観にどっぷりはまってしまう。終了時には、この体験が終わってしまったという寂しい気持ちを感じるほどである。

 そして参加者には、途中ぜひ足を止めて空を見上げてほしい。暗闇に広がる無数の星は、息を呑むほど美しく、「カムイルミナ」のファンタジックな世界と相まって、ここが日本ではなく、どこか遠い世界なのではないかと錯覚する。