北海道、道東ではここ数日で一気に冷え込み、晩秋から初冬へと季節は移り変わりつつある。火山と湖と森が織りなす「阿寒摩周国立公園」に位置する「オンネトー」で、この時期ならではの絶景を見るチャンスがある。
オンネトーとは、アイヌ語で「(年老いた)大きな沼」の意味。北海道足寄郡足寄町、マリモと温泉で有名な阿寒湖のほど近く、雌阿寒岳と阿寒富士の麓で登山口にもなっている。別名、五色沼と呼ばれ、独特の色合いの水の色が魅力的な湖だ。さらに季節や時間、場所によってその色が微妙な変化を見せる。
天気に恵まれれば、雌阿寒岳と阿寒富士の両方が湖面に映る様子を見ることができるのだが、10月下旬になると早朝、ちょうど阿寒富士の山頂付近で昇ってきたばかりの太陽がまるでダイヤモンドのように燦然と輝く。風がなければ鏡のようになった水面にも映り込み、ダブルダイヤモンドだ!
さらに晴れた朝には、激しい放射冷却の影響で水面には霧が立ち込める。湖面に映る山影をバックに、照らし出された霧が揺らぐ様子は神々しいほど! 遠くまで見にくる価値のある絶景だ。
湖を半周するように車道が通っており、アクセスもいい。展望のよいポイントには駐車スペース、展望デッキがあるところもある。周遊コースの遊歩道を歩きながらゆっくりと景色を楽しむことができる。