長野県の栂池高原にある栂池自然園は、標高約1,900mの山岳エリアに日本有数の高層湿原が広がる国立公園。白馬三山が見える眺望に加え、夏は多種多様な高山植物が湿原を彩り、まるで山中にたたずむ楽園のようだ。そんな豊かな自然をより身近に感じるためのプログラムが「MIKKETA!(ミッケタ)」だ。もともとは子どもを中心とした体験型プログラムだったが、大人も楽しめる内容になっている。そこで早速、そのプログラムを体験してきた。
■レンジャーとなって園内をパトロール
「MIKKETA!」は「自然園を守るレンジャー」になりきって園内をパトロールしながら、ミッションとして与えられた指定の写真を撮ってくるというプログラム。何を撮ろうか、あちこち視線を向けるから、植物や生き物、風景や地形などをじっくり観察するし、たくさんの気づきもある。自然園の入口にあるビジターセンターで「MIKKETA!」のプログラムの受け付けを済ませると、最初に顔写真を撮影し、それからインスタントカメラが手渡される。このカメラを相棒に早速、園内のパトロールに出発だ。
■木道を歩きながら気になるものをチェック
受付で渡された「レンジャーパトロール日誌」を確認すると、ミッションのヒントとして、ミズバショウ湿原、ワタスゲ湿原、風穴、楠川とある。日誌にマップのイラストも載っているので、参考にしながら木道を進む。雪解けのころは木道の周囲にミズバショウの群生が見られるが、夏はコバイケソウがたくさん咲いている。コバイケソウの漢字は「小梅蕙草」。房のような花をじっくり観賞してみると、確かに小さな梅のような花が集まっている。