北アルプスの北東、長野県と新潟県の県境付近に、妙高山・火打山などが連なる「頚城山塊(くびきさんかい)」がある。「頚城アルプス」あるいは「妙高連峰」とも呼ばれる。

 標高1,963mの雨飾山(あまかざりやま)は、この頚城山塊の西端に位置し、白馬からもアプローチ可能。夏には高山植物が咲き乱れる山で、深田久弥の「日本百名山」にも選定されている。そして山頂からは、登山愛好家の間で名高い「女神の顔」を見ることができる。

 この山に登るには長野県の雨飾高原キャンプ場から入るルートと、新潟県の雨飾温泉から入るルートの2通りがあるが、今回は前者を紹介する。

■小谷温泉を経て、標高約1,200mの雨飾高原キャンプ場からスタート

 白馬から糸魚川に通づる国道148号線を北に向かい、途中「小谷温泉口」の信号で右折し車を走らせると、左手に年季の入った木造建築「小谷温泉山田旅館」が見えてくる。

 そこからさらに進み「雨飾高原キャンプ場」の駐車場に車を停め、登山開始だ。前の日の夜に入り、テントで一泊し早朝から登ってもよいが、キャンプ場を使う場合には、事前に電話で営業の有無を確認してから行こう。ここの水は飲用には適さないため、飲み水および行動中の水は持参するのが望ましい。

夏でも涼しい雨飾高原キャンプ場で前泊(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 日帰りの場合でも、夏場は結構気温が上がり、週末やお盆は駐車場が混みあうため、なるべく朝早い時間の出発を心がけたい。