ヘッドライトは登山やキャンプなど、アウトドアの必需品。最近のモデルは機能面だけでなく、利便性の向上がみられる。その大きなポイントが充電式、リチャージブルだ。USBの普及により、グッと身近になったそのメリットとは。
■メリットだらけ! リチャージブル=充電式
今や充電式の小型家電は当たり前になっているが、アウトドアで使用するヘッドライトはなかなか充電式が普及してこなかった。以前から一部のモデルでは充電式が販売されていたのだが、普及しなかった理由の一つに、家庭用コンセントからの充電では専用の充電器が必要となるため、利便性がイマイチだったというのがある。
筆者も実際に使用していたが、充電のたびに充電器を探すのが面倒だった。しかし、そのような利便性を一変させたのがUSB充電によるヘッドライトの登場だ。ヘッドライトは消費電力も小さいので、スマホなどを充電するポータブルのバッテリーでも十分充電できる。いつでも、どこでも、何度でも充電できる、そんなリチャージブルなヘッドライトがこれからのスタンダードなヘッドライトになっていくのではないだろうか。
■意外と知らない電池の特性(デメリット)
ヘッドライトの電源として現在の主流は乾電池。種類によって多少特性の違いが現れるが、基本的に乾電池の性能が最大限発揮されるのは新品時のみ。乾電池が空になるまで一定の出力をキープできるわけではない。
通常の小型家電で、この電池特性の悪い影響を感じることはないかもしれない。しかし、ヘッドライトに関しては影響が大きい。それは乾電池の出力がヘッドライトの最大光量に直結するからだ。ヘッドライトの性能として表記されている最大光量は、大抵が新品時の乾電池を使用したときの光量だ。なので、電池残量が低下していくと、いくらヘッドライトのスイッチで明るくしてもスペック上の最大光量で照らすことはできない。
■どれを選べばいい? 使用目的別スペックの注目点!
ヘッドライトは暗い場所で何かを照らすためのもの。アウトドアではその目的により、様々なタイプのヘッドライトが存在する。モデル数が非常に多いヘッドライトだが、自分の使用目的がはっきりしていれば、自分に必要なヘッドライトを見つけることができるだろう。
まず多くの人が気にするのが最大光量(ルーメン数で表される場合が多い)。ルーメン表記の場合、単純に数字が大きければそれだけ明るい。さらに照射距離などもスペック比較ではよく用いられる。他に照射幅も重要だ。何十メートルも先を照らすよりも、足下を幅広く照らす方が重宝することも多いので、単純なスペックで選ばないよう気をつけたい。
照射可能時間も気になるところだが、こちらは使用条件によって大幅に変わってしまうので、あくまでも目安にする程度だ。
大きさや重さもモデル選びの重要なポイント。単純に、小さな物は光量が小さく、大光量の物は大きく重くなるのが一般的だ。これらのバランスを踏まえて、目的に合ったヘッドライトを選びたい。例えば、動きの激しいランニング用のモデルなどは重量バランスを考慮して、バッテリーを後頭部に配置してある。重さ、明るさ、持続性などのスペック重視のモデルは一体型が基本だ。大出力の高照射モデルは大きな消費電力が必要となるため、バッテリー部分を別にしている。