鶏肉に下味用の砂糖、ナンプラー、酒をよく揉み込み、チャック付き袋に入れて約30分ほどおく。この工程までは自宅で仕込み、冷凍してから外へ持っていくと、下味をつける待ち時間がなく保冷もできて良い。

 タイ米は洗って水切りし、メスティンに入れて水150㏄を注ぐ。下味をつけた鶏肉、泥を落としてよく洗ったパクチーの根を乗せて蓋をし、強火にかける。パクチーの根は、肉の臭み消しや風味付けに効果があるので、一緒に入れると良い。

 普通のお米でも美味しく作れるが、タイ米はさっと洗う程度でお米を研ぐ必要がなく、浸水もいらないのでアウトドア炊飯に向いている。

スプーンを通して伝わってくる振動で沸騰しているかどうかチェック

 沸騰したら、弱火にして12分加熱する。沸騰したかどうかは、吹きこぼれる前にスプーンで振動をチェックすると良い。グツグツ振動が伝わってくるようだったら、沸騰している証拠だ。

 弱火にしてからは、鍋底に火のあたる位置を何度か変えると、焦がさずに全体にムラなく火が通る。バーナーパッドを敷いて加熱するのもおすすめ。

たれは多めに作って蒸し野菜や焼いたお肉などにかけても美味しい

 米を炊いている間に野菜をカットし、たれを作る。

 レモンはくし切りに、パクチーはざく切りにする。たれ用のにんにくとしょうがはみじん切りにする。チューブのにんにくとしょうがでも代用できるが、生を使用すると香りも食感も良く、盛り付けした時にも見栄え良く仕上がる。

 たれ用の調味料をボウルに入れてよく混ぜ合わせる。

厚手の布でしっかり包み熱が逃げないように蒸らす

 メスティンの加熱が終わったら、厚手の布でしっかり包んで約10分置いて蒸す。アルミ鍋は熱しやすく冷めやすいので、そのまま放置するとすぐに冷めてしまう。布で包んで保温しながら蒸らしをするひと手間で、ごはんがふっくら仕上がる。

 蒸らし終わったら、鶏肉を食べやすい大きさにカットし、レモンとパクチーを盛り付け、たれをかけたらできあがり!

蓋をとった瞬間にアジアの香りが漂ってくる

 炊きあがったタイ米の香りやナンプラーの香りが食欲をそそり、外ごはんにぴったりです。味はもちろんですが、香りも美味しさの重要な要素です。

 今回は鶏肉の味付けをアジア風にしましたが、スパイスを効かせたり、たれを変えれば、アレンジが楽しめます。

 メスティンでお米を上手に炊くには、1.沸騰したかどうかを見極め、2.全体に均一に火を通し、3.蒸らすときに布で包むことです。ちょっとしたコツをつかめば、だれでも美味しくごはんが炊けるようになりますよ。家でも何度か練習してみてください!

 次回は、常温でも固まるメスティンデザート「2色のキウイゼリー」をご紹介します。

 お楽しみに!