北アルプス北部に位置する蓮華(れんげ)温泉といえば、百名山「白馬岳」へ新潟県側からアプローチするための登山口として有名です。しかし、じつは蓮華温泉を起点に登れる北アルプスの名峰は、白馬岳だけではありません。

 ぜひ、今の時期こそ蓮華温泉から登ってほしいのが、「朝日岳」と「雪倉岳」です。白馬岳に比べると知名度こそ低いものの、初夏になると珍しい高山植物が咲き誇る、知る人ぞ知る名峰なのです。

 今回は、この2つの山に登るための登山情報と、その魅力をたっぷりと紹介します。

◼️初夏を選んだ理由は「花」  

この時期に、この2つの山を選んだ理由は「花」

 北アルプス・最北部に位置する朝日岳(標高2,418m)と雪倉岳(2,611m)は、どちらも日本三百名山に名を連ねる名峰です。白馬岳の北西に連なり、夏には数えきれないほどの高山植物が咲き誇ることで知られています。

 他の山頂から何度も雄大な姿を見ては、「いつかは登りたい!」と思っていたけれど、その“いつか”が訪れたのは、富山県で梅雨明けが発表された翌日でした。

 この時期に、この2つの山を選んだ理由は「花」です。朝日岳と雪倉岳は高山植物の宝庫として知られています。せっかくなら、一番良い時期に歩きたい。そう考えて、初夏を狙って蓮華温泉から入山しました。

◼️もっともアクセスしづらい北アルプスの登山口

 ところが、いざ出かけてみると、スタートからハプニング続きでした。

 まず、登山口が非常に山深いこと。長野自動車道・安曇野ICからは2時間半近くかかります。登山者の間では「もっともアクセスしづらい北アルプスの登山口」と呼ばれることもあります。

 さらに、蓮華温泉の駐車場は70台ほどですが、土日は混みやすく、満車で車を駐められないこともあります。北陸新幹線開通後は電車の利便性が向上したので、ハイシーズン中は糸魚川駅からバスでアクセスするのがおすすめです。

 私は夜中になんとか車を駐めることができ、少しだけ仮眠をとって目覚めると、外は見事な快晴でした。ただ、とにかく暑い。

◼️まさに高山植物の最盛期

朝日岳への木道。左は雪倉岳

 谷から高低差400mほどの急登を登りきると、花園三角点あたりからなだらかな木道が出てきます。

木道周辺で見られた花々1
木道周辺で見られた花々2
木道周辺で見られた花々3

 そして、次々と高山植物が姿を表し始めます。見たことのない種類の花があまりにも多く、気づけばしゃがんで写真を撮ってしまいます。梅雨明けのタイミングは、まさに高山植物の最盛期。歩いても歩いても花畑が途切れません。「また新しい花が咲いている」と何度も足を止めてしまい、まったく進めなくなってしまいました。時間に余裕を持った計画をおすすめします。