なかなか休みの予定を立てづらい、暑い梅雨が続いています。
せっかくの山やキャンプの予定が雨で流れてしまったり、暑過ぎて外に出たくないような日には、本を読んで頭の中だけでもお出かけしてみてはいかがでしょう。
ここでは、最近発売されたばかりのアウトドア関連書籍の中から、特におすすめの5冊をピックアップしてみました。
◼️山小屋の女性主人が歩んだ、山あり谷ありの4年間

1冊目は、南アルプスの光岳にある山小屋を引き継いだ小宮山花さんによる『私、山小屋はじめます(山と溪谷社刊)』。
コロナ禍の真っ只中だった4年前に小屋の運営を引き継いだ彼女が、試行錯誤を繰り返しながら山小屋と共に成長していく様子を収めた手記です。光小屋での日々についてはもちろんですが、スタッフの1日のスケジュールや、賄いご飯で何を食べているのか、お風呂やトイレ事情、登山道整備の苦労など、山小屋という仕事の裏側が事細かに書かれています。読めばきっと、山深くに山小屋が存在してくれるありがたさが身に染みてわかる。そんな内容にも仕上がっています。

以下は、著者の小宮山花さんからのメッセージ。
『担当してもらった編集の方に、「はじめては一度きりだから書いてみない?」と声をかけていただき、WEB連載としてスタートしたのが4年前のこと。皆さんに見守ってほしいな、という気持ちで、その時々の出来事、ありのままの思いを書いてきました。

この4年間は時には喝を、時には励ましをいただきながら、皆さんと一緒に山小屋を作ってきたような、切磋琢磨してきたように感じます。結果的に、連載が本という形になりました。わたしの手から離れ、遠くまでふわりと山の匂いや風を包んで飛んでいってほしいです。そしてこれからもまだまだ続く、光小屋のお見守りをお願いします』
◼️外国人の目線で書かれた日本の山の素晴らしさ

2冊目は、ロシア南部出身で、現在は会社員として勤務する傍らYouTuberしても活動を続ける安涼奈(アリョーナ)さんによる初の著書。

なぜ彼女が日本の山に惹かれるのか、その理由を明らかにしつつ、4年半で600座以上に登頂した中から厳選した49の山行日記をまとめたものです。外国人の目線で書かれた日本の山の素晴らしさに触れると、我々がいかに美しい国に住んでいるかがわかり、幸せな気持ちになります。

以下は、著者の安涼奈さんからのメッセージです。
「ある日、訪れた上高地の景色に私は心を奪われ、気がつけば日本各地の山を登るようになっていました。山を通じて素敵な仲間と出会い、日本での暮らしがより鮮やかになりました。外国人の私だからこそ感じた日本の山の魅力を、一冊にまとめてみました。山が好きな方、日本をもっと好きになりたい方に、ぜひ読んでいただきたいです」