2月も間近に迫り、山々は厳冬期を迎えています。雪国のパウダースノーはこれからがベストシーズンです。しかし、温暖な地域では春の声を聞かせてくれる菜の花が、早くも見ごろを迎えています。雪もいいけれど菜の花も気になる“揺れる心”を抱きつつ、富士山を望む黄色のじゅうたんのもとへと向かってみました。神奈川の菜の花の名所2選を今年の開花状況とともにお届けします[取材日:2026年1月16日]。
■手軽なハイキングコース吾妻山公園(神奈川県二宮町)
吾妻山公園は、JR東海道本線の二宮駅前にある標高136.2mのかわいらしい山です。駅から30分もかからずに山頂まで登ることができるので、散歩を楽しむ地元の方々や低山ハイカーに愛されている人気の山の一つです。
この日は、最もメジャーな「役場口」からスタートしました。約200台駐車可能な町営第一駐車場から出発する際は北側の「中里口」から登ってもよいでしょう。そちらの方が、なだらかなコースとなります。
「役場口」から山頂までは約300段の階段を一気に上がっていきます。普段の不摂生のためか、すぐに息が上がってしまい情けなくなります。手すりに頼りながらよろよろと足を運ぶのでした。
しかし、その途中ではスイセンが私の目を楽しませてくれました。1月だというのにもう7分咲くらいになっています。その可憐さに目を奪われていると、乱れていた息も少しずつ整っていきました。この公園は、菜の花・桜・ツツジ・アジサイ・コスモスと四季折々の花を楽しむことができます。花を目的にリピーターとなって訪れるのもよさそうです。
■刻一刻と変化していく朝の光を浴びて
ほどなく山頂に着くと、目に飛び込んできたのが6万本の菜の花。6分咲で見ごろを迎えていました。間もなく満開になることでしょう。これを見るために、休日には大勢の観光客やハイカーがやってくるのです。そして、360度の大パノラマ。展望台からは湘南の海とともに箱根・富士山・丹沢が一望できます。気持ちの良い空気を胸いっぱいに吸い込むと幸せな気分になれました。
朝日が差し込むにつれて、菜の花がオレンジ色から黄色へとゆっくりと変化していきます。菜の花をバックに、写真撮影や太極拳を楽しむ方々がそれぞれの時を過ごしていました。
日が昇るにつれ、空が青さを増してきました。そして真っ白な雪をかぶった富士山の迫力のある姿がドドーンと飛び込んできます。菜の花と富士山の間にあるのは桜の木。4月頃はまた別の風景を見せてくれるはずです。
南に視線を移すと、相模湾がどこまでも広がっています。緩やかな曲線美を描く湘南と菜の花のコラボレーションは、いつまで見ていても飽きることはありませんでした。