日本百名山に名を連ねる浅間山(あさまやま)は長野県と群馬県の境にそびえる火山で、複数のピークからなる総称だ。浅間山は日本百名山にも名を連ねるが、登るだけでなく見て楽しむこともできる山であることをご存じだろうか。

 特に冬は名物的な姿に変わる。降雪するシーズンになると、大きく雄大な浅間山に積もった雪が白いパウダーのようになり、まるでガトーショコラのようになるのだ。今回はそんな特大ガトーショコラのような浅間山を満喫するため、外輪山のトーミの頭と黒斑山(くろふやま・標高2,404m)を紹介したい。雪山入門にもおすすめのルートである。 

■標高1,937m「車坂峠」からトーミの頭、黒斑山へ

車坂峠からトーミの頭を経由し、黒斑山へと登ることができる周回ルート

 ここで紹介するのは黒斑山への最短ルートを結ぶ登山口「車坂峠(くるまざかとうげ)」からのコース。車坂峠は標高1,937m地点にあり、そこから黒斑山までの所要時間は往復で約3時間だ。短時間で登れることと、道中に危険箇所も少ないため、雪山入門の山としても知られ、冬でも多くの登山者で賑わう。筆者が訪れた12月下旬も朝から黒斑山を目指す登山者の姿が見られた。

周辺マップが設置された車坂峠。アイゼンやチェーンスパイクを装着するのはここで

 車坂峠からトーミの頭までは登山道が2本ある。道中で眺望のひらける表コースがおすすめだ。登山口は広いスペースとベンチが設置されているのでアイゼンの装着はここでできる。

アイゼンやチェーンスパイクは必携

 序盤は起伏の緩やかな樹林帯が続く。早朝で気温が下がったため、木々が凍りつく霧氷を楽しみながら登ることができた。アイゼンやチェーンスパイクを装着した歩行に慣れるのにもちょうどいい。

 樹林帯は所々でひらけ、麓の街並みや八ヶ岳の眺望を楽しめるだけでなく、北アルプスや中央アルプス、御嶽山などの景色も楽しめる。筆者が訪れた日は空気が澄んでいたため、富士山も確認することができた。どんよりとした雲天時よりも青天時の方が山に雪が降りかかる際のコントラストがはっきりとするため特大ガトーショコラを満喫するにはもってこいの天候だ。 

早朝は気温が下がったことで霧氷の樹林帯を楽しめた