黒斑山(くろふやま)は浅間山の外輪山の一つで、標高は2,404m。長野と群馬の県境に位置しています。周辺は百名山、浅間山の秀麗な山容を眺めるのに最適の場所で、アプローチもいいことから冬山登山も含めて人気の山です。

 冬の浅間山といえば、雪山登山者にはすっかりお馴染みとなった“ガトーショコラ”でしょう。火山であることを思わせる黒い山肌に雪が降り積もる姿は、まるでチョコレートケーキの上からパラパラと粉砂糖をまぶしたかのよう。この姿が“ガトーショコラ”と呼ばれ、親しまれています。

 ほとんど毎年のようにこの時期に訪れている筆者ですが、今年は暖かい日が続きやきもきしていました。ようやく、わずかながら積雪があった2日後、晴天の天気予報に胸を躍らせて山へと向かいました。

■何度訪れても飽きない、浅間山を眺める白銀の稜線へ

2024年11月末、長野県佐久市から見た浅間山と黒斑山(左)

 浅間山は日本有数の活火山であり、山頂付近から噴気を上げている様子も観察できます。気象庁は2024年12月現在、浅間山を噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げ継続中で、浅間山そのものへの登頂は禁止しています。火山活動の活発化や噴火の危険から、登れるのは外輪山の途中までです。

 年間を通じて美しい景色が楽しめますが、澄み渡った“浅間ブルー”の空の下、霧氷や雪に覆われた樹林が抜群に美しく、展望素晴らしい稜線が続いています。何度も通っていますが、いつ行っても感動的な景色を見せてくれる場所です。