長野県小諸市に位置する浅間山(あさまやま・標高2,568m)は、日本百名山にも選ばれている活火山であり、今もなお火山活動が続く霊峰である。

 その外輪山にあたる黒斑山(くろふやま・標高2,404m)と、展望スポット・トーミの頭(かしら)の縦走路は多くのハイカーを魅了する絶景コースだ。特に黒斑山は、第一外輪山最高峰として知られ、浅間山の最高峰である釜山の姿を、間近で望める絶好スポットとなっている。

 現在、浅間山最高峰・釜山(かまやま・2,568m)そのものは火口周辺規制が敷かれており、山頂への登山は禁止されているが、外輪山の稜線上から望むその圧倒的な山容は、まさに日本有数の絶景である。特にトーミの頭から黒斑山へと続くルートは急峻な崖、その奥にそびえる釜山というダイナミックな地形の連なりを間近で味わうことのできる価値ある道だ。

■黒斑山往復コースの紹介

高峰高原ビジターセンターから黒斑山を目指すコース(国土地理院地図より引用)

●高峰高原ビジターセンターへのアクセス

 登山の起点となる高峰高原ビジターセンターは、標高約2,000mに位置する施設だが、こちらまで直接アクセスが可能な点も人気の理由だ。

 マイカーの場合、上信越自動車道・小諸(こもろ)ICから車で40分。つづら折りの「チェリーパークライン」に入ってからは道幅が狭くなるが、舗装が行き届いていて走りやすい。

 公共交通機関の場合は、しなの鉄道・小諸駅から、千曲バス「高峰高原行き」に乗車してアクセスが可能だ。ただし1日3本程度と本数が少ないので、利用する際はしっかりと事前に確認しよう。

●高峰高原ビジターセンターから「黒斑山往復」コース

【高峰高原ビジターセンターからトーミの頭・黒斑山コース】所要時間
高峰高原ビジターセンター (0:00) → 槍ヶ鞘(1:15) → トーミの頭 (1:30) → 黒斑山 (2:00) → 高峰高原ビジターセンター(3:30)
歩行距離:約5.0km
累積標高差:登り 501m、下り 501m
合計所要時間:3時間30分