■目指すはトワイチ? それとも渓流サイクリング?  苔散策も外せない!

十和田湖を一望できる御鼻部山展望台

 自然豊かで広大な奥入瀬を全身で味わうのにベストな選択肢は何か?  それはおそらく自転車のはず……。せっかくならば、渓流を抜けた先に広がる十和田湖へも足を延ばし“トワイチ”(十和田湖1周)も達成してみてはいかがだろうか。

●渓流の瀬音と美しい森のトンネル、広大なカルデラ湖。約80kmの本格サイクリング

いつまでも走っていたくなる気持ちのいい深緑のトンネル

 奥入瀬渓流ホテルから十和田湖東岸の子ノ口までは約16km。全体的にはゆるやかな登り基調。タイムを競うわけではない。渓流沿いを全身にマイナスイオンを浴びながら、のんびり走っていくのがいいだろう。

 途中、いくつかの滝や美しい渓流を楽しむために何度もペダルを止める。渓流沿いは遊歩道も整備され、近づいて美しい流れや大迫力の滝を全身で感じることができる。

渓流沿いは涼やかな空気に包まれる
奥入瀬渓流を代表する銚子大滝は絶好のフォトスポット

 子ノ口からは十和田湖を半時計まわりに1周。まずは約10km、御鼻部山展望台までのヒルクライム。5%を超える勾配区間が続き、涼と癒しを求めて奥入瀬に来たのでは!?  と早くも音を上げそうになるが、時折、木々の間を吹き抜ける風は爽やかでいつもよりペダルが軽く感じられる。

きつい登りはここで終わり。後は湖畔のサイクリングを楽しむだけ
展望台からの絶景。十和田湖は約20万年前の火山活動によって生まれたカルデラ湖

  十和田湖は標高約400m。御鼻部山展望台は標高約1,000m。600mほどを一気に駆け上がると展望台からは、眼下に広がる十和田湖、そして奥入瀬の森を一望すると達成感に満たされる。ここからは湖西岸までのダウンヒル。そこからは湖を眺めながらののんびりサイクリングといこうじゃないか。

●手ぶらでも安心!  レンタルE-BIKEで渓流サイクリング

レンタルのE-BIKEは初心者でも気軽に楽しめる

 こだわりサイクリストは自身の自転車を持ち込んでもいいだろうし、ホテルにはレンタルのE-BIKE(電動自転車)もあるので気軽に渓流サイクリングを楽しむこともできる。これからは、緑の渓流が紅葉に染まる季節。温かなドリンクを持って、秋の渓流サイクリングを楽しんでみるのもいいだろう。

●やっぱり奥入瀬では“苔”を愛でたい 

遊歩道も整備され、歩いているだけで癒される

 奥入瀬渓流ホテルには渓流や苔を楽しむア様々なアクティビティが用意されている。ガイドとともに奥入瀬を巡る苔さんぽや、渓流ガイドウォークに参加すれば、もっと奥入瀬を知ることができるだろう。

 ひとつひとつは小さく、どれも同じように思えるが、奥入瀬渓流には300種類もの苔が生息しているという。よく見てみると個性豊かな苔を色々と見てみたり、ルーペで覗き込んでみたりしていると、苔の魅力に引き込まれ、きっと“推し苔”に出会えるはず。

約300種類の苔が生息する奥入瀬渓流
苔さんぽだけじゃなく渓流ガイドウォークなども人気

  苔だけでなく、キノコにとっても抜群の環境の奥入瀬渓流。これからの季節は「毒きのこさんぽ」なんてこの時期だけのアクティビティも登場する。もちろんガイドと一緒なので安心。一見、食べられそうでも…… なんて怖いもの見たさで参加してみては。

これはタマゴタケといって食べられるキノコ

●ちょっと足を延ばして、蔦温泉&沼めぐりハイキングも楽しみたい 

蔦温泉から散策路へと。入り口も分かりやすい
森の中は静かで神秘的な雰囲気

 ホテルから八甲田方面へ車で15分ほどにあるのが名湯・蔦温泉。この蔦温泉から蔦沼、鏡沼、月沼、長沼、菅沼、瓢箪沼をめぐる3時間ほどの散策もおすすめ。散策路は整備されているので歩きやすく、ここでももちろん苔を鑑賞できる。蔦温泉は日帰り入浴も可能なので、散策の後は詩人・大町桂月も愛した名湯も楽しみたい。 

蔦沼のすぐそばまで散策路は続く

蔦温泉までサイクリング&ハイキングも楽しい

 「国立公園特別保護地区」「国指定特別名勝」「国指定天然記念物」という奥入瀬渓流。その彩りは夏の深緑から秋の紅葉へと移り変わっていく。暑かった夏もようやくひと段落といったところ。季節の移ろいを美しい渓流で感じながら、贅沢なひと時を過ごすのも悪くないだろう。

暑かった夏も気づけば秋の足音がそこまで

 ●MAP

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