山の奥深くまで連れて行ってくれる7つのロープウェイやゴンドラなどの索道を利用して、標高1,000m~2,000mの世界で秋の絶景を記憶と記録に焼き付けよう。
第6回は「中部山岳国立公園 栂池自然園」を紹介したい。
●ここがポイント! ロープウェイ、ゴンドラ、トロッコ、遊覧船を使うメリット
ポイント1. 一気に標高1000m~2000mの世界へ
乗り物の力を使うことですぐに山の上や奥深くまで上がれるので、体力と時間の節約になる。時間をかけてじっくりと撮影に集中できるため、納得のいくで撮れ高が得られるのは間違いない。
ポイント2. 山岳風景ならではの写真が撮れる
ロープウェイなどで向かう先は標高1000m超えの場所。そこは絶景が広がる非日常の世界。乗り物に乗って
いる時の眺めも特別な時間が堪能できる。
ポイント3. レベルや体力に関係なく楽しめる
乗り物を使うことで体力に関係なく、誰でも比較的簡単に山の上や遠くへ行ける。そのため、年の差がある家族や普段は登山をしない人などレベルや体力に差がある人でも気軽に同じ景色を楽しめる。
ポンント4. 多くの機材を持っていける
こだわりの撮影をしようと意気込むほど荷物は重くなるもの。この悩みは索道を使うことで一挙解決。重い荷物を背負ったまま、ロープウェイなどに乗って移動できるので、楽々と標高を上げられる。
■迫力の白馬三山を眺めながら錦秋の湿原地帯を歩く
●クライマックスは白馬大雪渓の景観
白馬バレーの北、標高約1900mに広がる「栂池自然園」は、日本有数の高原湿原のある大自然地帯だ。麓からはゴンドラリフト「イヴ」とロープウェイを乗り継ぐ全長5320mの「栂池パノラマウェイ」でアクセスできる。移動時間は、ゴンドラ20分、ロープウェイ5分。風景の変化をたっぷり楽しめ、乗りごたえある空中散歩だ。
園内は視界の開けた高原地帯で、広大な一帯に、全長約5.5kmの散策路が整備されており、足元の植生や、近くに迫る白馬三山の雄姿を眺めながら散策ができる。比較的フラットで歩きやすい木道が多く、気軽に巡ることができる。
見所は、みずばしょう湿原、わたすげ湿原、浮島湿原などの湿原風景だ。9月には、一帯に黄金色の絨毯を敷き詰めたような“草紅葉”が始まり、10月にはナナカマドやダケカンバなどの広葉樹が色づき、見事な錦秋世界に。さらに10月以降も、葉を落とした白いダケカンバの幹や枝が美しい晩秋の風景を見せてくれる。
そして最大の盛り上がりとなるのは、散策路の最深部にある展望湿原だ。目の前にドーンとそびえる白馬三山は圧倒的な迫力。日本三大雪渓の一つである「白馬大雪渓」の近さにも、ひときわテンションが高まる。
●MAP

●SPOT_01 湿原を快適にライトトレッキング

「栂池自然園」の散策路のなかでもとくに、みずばしょう湿原やわたすげ湿原までのルートは平坦で歩きやすく、小さな子どもや体力に自信がない人にもおすすめできる。誰もが北アルプスを背景に大自然に浸ることができる、素晴らしい場所だ。
●SPOT_02 20分間の爽快なゴンドラライド

栂池高原駅から栂の森駅まで、全長4120mを約20分間でつなぐ栂池ゴンドラリフト「イヴ」。紅葉の中、グングン上昇する感覚は爽快だ。とくに26番支柱からの北アルプスの眺めは素晴らしい。この後の絶景体験に期待が高まる瞬間だ。
●SPOT_03 ロープウェイから眼下の紅葉を撮影

ゴンドラを降りた後は、71人乗りのロープウェイに乗り換え、自然園駅まで、全長1200mを約5分でアクセスする。北アルプスの景観はもとより、眼下に広がる紅葉の斜面も見事。窓が大きいので様々なアングルで撮影可能だ。
●SPOT_04 白馬三山と大雪渓が間近に迫る絶景の展望デッキ

展望湿原には、白馬三山を望むようにデッキが用意されており、ここで一休みしながら眺望を楽しむことができる。よく見れば大雪渓を歩く登山者の姿も確認できるほどに風景が迫る。思わず望遠レンズが欲しくなる撮影ポイントだ。
●CHECK POINT ! ハイキング弁当を事前予約

「ハイキング弁当」の予約できるサービスがある。持ち運びやすいサイズで、おにぎりと鶏肉の山賊焼きや卵焼きなどおかずもたっぷり。予約はウェブサイトから、利用日前日の10時までに。
●attention! 良いこともあるけど、これは気をつけよう!
1_ 乗った先の天候と気温差
標高が1,000m上がると、気温は約6℃下がる。さらに山上は風を遮る場所がなく、吹きさらしになることが多いため、さらに体感気温は下がる。山の奥深くへ水平に移動したとしても、同様に出発地との天気は違っている。乗り物を利用する際は、山を歩くことと同じように、防寒着やウィンドシェルなど、羽織れるものを一枚追加して持っていこう。
2_最終運行時刻をチェック
当然ながら、乗り物には最終運行時刻があるので注意しよう。散策を楽しみすぎて、うっかり時間を忘れたり、遠くまで行って戻るのに時間がかかってしまい、帰りの便に乗れなかった、ということがないよう時間に気を配りながら紅葉フォトトレッキングを楽しもう。
●施設概要:つがいけマウンテンリゾート
・距離/5320m 高低差/990m 所要時間/片道合計約40分
1基の定員/ゴンドラ6人 、ロープウェイ71人
・営業期間/営業中~11/3(祝・月)
※10/27(月)~10/31(金)は整備点検のため運休
・運行時間/平日8:00~16:40
・料金/往復 大人(中学生以上):4000円、小人(小学生):2200円
(往復のみ自然園入園料込)
・アクセス/車:上信越道・長野ICより約55km、長野道・安曇野ICより約58km
電車:大糸線・白馬駅より路線バスで約20分、北陸新幹線・長野駅より路線バスで約90分
・駐車場/中央駐車場 480台・1日500円、第2駐車場 300台・無料
・住所:長野県北安曇郡小谷村千国乙12840-1
・電話:050-1809-2606
【「soto 2025」より再編集】
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