本州の最北端、青森県、秋田県、岩手県の三県にまたがる「十和田八幡平国立公園」。その北部「十和田八甲田地域」は八甲田山系、十和田湖とダイナミックでいながら神秘的で美しい自然が広がっている。
その十和田湖から流れる日本屈指の景勝地でもある奥入瀬渓流の畔に建つのが「奥入瀬渓流ホテル by 星野リゾート」。清らかな瀬音に包まれ、苔むす渓流は冬、その姿を変え、静謐な空間へと。ホテルでの贅沢な時間と、雪と氷が創り出す冬だけの芸術をゆっくりと堪能してみたい。
■自然が創り出した芸術作品 14kmに及ぶ奥入瀬渓流
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約20万年前に始まった火山活動によって形成されたカルデラ湖が十和田湖。その十和田湖から流れる奥入瀬川の上流域14kmに及ぶ渓流地帯が「奥入瀬渓流」。徐々に水が溢れ、長い年月をかけて形成された渓流や渓谷ではV字のように谷を深く削ることになってしまうというが、奥入瀬渓流は十和田湖の水が一気に溢れ、U字の谷が出来上がった。
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その結果、流れも緩やかで、谷も深くならず、渓流のすぐそばまで近くづくことができる散策路を整備することが可能となったという。現在は「国立公園特別保護地区」「国指定特別名勝」「国指定天然記念物」という自然豊かな観光地のなかでも稀有な存在として保護されている。
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また、十和田湖だけでなく、渓流沿いの森の至るところから水がしみ出し、奥入瀬川へとそそがれる。渓流沿いを散策していると無数の滝と出会い、自然が創り出した奇跡を感じることができる。
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■奥入瀬渓流の畔にたたずむ唯一のリゾートホテル「奥入瀬渓流ホテル by 星野リゾート」
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この奥入瀬渓流の畔にあるのが「奥入瀬渓流ホテル by 星野リゾート」(以下、奥入瀬渓流ホテル)。客室数187室という本格的なリゾートホテルの館内に足を踏み入れると、岡本太郎作の大きな暖炉「森の神話」が目に飛び込んでくる。
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暖炉の先は、大きな窓の向こうに広がる奥入瀬の森という落ち着いた空間のロビーは、このホテルの象徴的な存在。岡本太郎作の暖炉はもうひとつ。遺作となった「河神」は、奥入瀬の自然をイメージしたパブリックスペースの「渓流-BASE」にもある。どちらも大きな暖炉を囲んで思い思いに、ゆったりとした時間を過ごすことができる。
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●自分だけの奥入瀬渓流をその手で!「こけ玉」作り体験
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奥入瀬渓流といえば、やはり“苔”なしでは語れない。滞在時はもちろんだが、自宅でもその自然を感じられるようにと、奥入瀬渓流ホテルでは「こけ玉作り」を体験することができる。
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ベースとなる苗木を選び、愛情を込めるように苔をまとわせていく。スタッフが丁寧な説明を交えながら、共に作り上げていくこけ玉は、もちろん唯一無二のオリジナル作品。完成したこけ玉は眺めるたびに愛着が湧いてくる。手入れ方法もアドバイスしてくれるので、自宅でいつでも奥入瀬渓流を感じることができる。
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こけ玉作りの他にも、苔をデザインしたひょうたんランプ作りや、冬の奥入瀬をイメージした氷瀑石鹸作りなど、館内でも充実したアクティビティは仲間や家族と一緒に楽しみたい。
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■冬の奥入瀬を五感で感じ、贅沢な時間を過ごす
●特別な部屋で感じる奥入瀬の自然「渓流スイートルーム」
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美しい冬の奥入瀬渓流で過ごすのであれば、その時間は特別なものにしたい。奥入瀬渓流ホテルには「渓流と過ごす、ごほうび。」がテーマの「渓流スイートルーム」という特別な部屋がある。
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最大で6名まで宿泊できる広い室内からは、随所に奥入瀬の自然を感じることができる。本物の苔が使われた壁画やこぶしも使われ、テーブルも渓流をイメージさせるようなデザイン。まさに奥入瀬の森で寛ぐ特別な空間といったところ。
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室内には、客室温泉があり、開放的な窓からは渓流の森を一望できる。濡れままでも寛げるチェアもあり、渓流の景色、音に包まれる時間は何とも贅沢なひと時。
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●温泉でも氷瀑を堪能「氷瀑の湯」
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室内の温泉はプライベートな空間でいいけれど、大浴場にある露天風呂は冬だけの特別な演出がなされている。冬の奥入瀬らしさが見事に再現された「氷瀑の湯」はなんとも幻想的。八甲田山から湧き出る温泉は、厳しい冬とは対照的に優しい肌触りで、温かな温泉につかりながら眺める氷の世界は時間が経つのを忘れてしまうほど。
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●ビュッフェスタイルでも本格フレンチでも 冬の青森の味覚を堪能
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奥入瀬渓流ホテルのメインダイニングは2つ。ビュッフェスタイルの「青森りんごキッチン」と青森の食材、料理を駆使したフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」。
「青森りんごキッチン」は「津軽びいどろ」で作られたりんごのオブジェが頭上をかざり、楽しさあふれる空間。青森の郷土料理はもちろん和洋、様々にりんごが使われた料理に青森らしさを味覚でも感じることができ、メニューの豊富さと相まって、大満足のビュッフレストラン。
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フレンチレストラン「Sonore」では、渓流沿いのかまくらをイメージした特製のテントからアペリティフ(食前酒)がスタート。雪に覆われ、瀬音に包まれて食前酒を楽しんだら、レンストランにてコース料理へと。
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マグロや鱈、白子、ホタテなど冬の青森の味覚が見事に本格的なフレンチのひと皿へと。冬メニューでは、特にじゃっぱ汁に驚かされる。津軽のあら汁がフレンチにアレンジされると、その見た目からは想像できないほど。しかし口にいれた瞬間に広がる旨味、風味はしっかりとじゃっぱ汁を感じることができる。和洋折衷というひと言では片づけられないほどに青森とフレンチが融合された料理の数々。美しい自然と共に、その時間をゆっくりとワインと共に楽しみたい。
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