夏の暑さの猛威が増す昨今、アウトドアレジャーを控えがちになるが、そんな時期にもおすすめしたいのが滝が清々しいスポット。冷たく美しい水が流れ落ちる様子を間近に見ると身も心も涼しくなれそうだ。この記事では山梨県の富士吉田市と西桂町にある3つの滝を、現地に移住経験のある筆者が紹介する。

 富士山や河口湖といった観光スポットから近いにもかかわらず観光客に知られていない穴場や、駐車場から徒歩ですぐに辿り着けるスポットもあるので、気軽に立ち寄ってみてほしい。

■道の駅そばで気軽に涼む「鐘山の滝」(富士吉田市)

道路からすぐそこなのにマイナスイオンたっぷりの「鐘山の滝」

 鐘山(かねやま)の滝は、富士吉田市と忍野村の境を流れる桂川にある、昔から市民に親しまれる癒しスポットだ。周辺には「道の駅 富士吉田」や「ふじさんミュージアム」などの観光スポットが並び、買い物などのついでに立ち寄りやすい。「ふじさんミュージアムパーク駐車場」に停めて徒歩2分ほどで行くことができる。

 2023年に周辺が整備され、ウッドデッキやベンチから快適に滝を鑑賞できるほか、日没後から夜9時までライトアップも実施している。秋にはイロハモミジが美しく彩るなど、四季折々の光景を楽しみに出かけたい。

鐘山の滝
住所 〒403-0032  山梨県富士吉田市上吉田東(ふじさんミュージアム向かい)

ホームページURL:https://fujiyoshida.net/spot/33

●【MAP】鐘山の滝

■ハイカーにも愛される「神鈴の滝」(西桂町・三ツ峠)

三ツ峠を登る途中で現れる癒しスポット。川遊びもできる

 神鈴(しんれい)の滝は、山梨県西桂町の「三ツ峠」登山道にある。登頂せずとも滝周辺で三ツ峠の自然を満喫することができ、アウトドア初心者におすすめだ。階段状の滝は全長約400mにも及ぶ一枚の岩盤の上を流れており、しばらく眺めたくなる力強さ。滝の向こうには三ツ峠の頂上を望むことができる。

神鈴の滝遊歩道入口の看板。道は整備され歩きやすい

 登山道の途中まで車で通行できるため、三ツ峠さくら公園(滝まで徒歩約25分)や憩の森公園(滝まで徒歩約5分)の駐車場に停めて歩いていこう。春から夏には美しい緑、秋には見事な紅葉が広がり、気持ちよく散策できる。

神鈴の滝
住所 〒403-0021  山梨県南都留郡西桂町下暮地

ホームページURL:https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/ikoinomori.html

●【MAP】神鈴の滝

■落ち着いて散策できる穴場「白糸の滝」(富士吉田市)

岩肌を静かに流れる風流な滝

 山梨県富士吉田市にある「白糸の滝」は、三ツ峠から流れ出る湧水からなるという、知る人ぞ知る滝。静岡県富士宮市にある同名の「白糸の滝」とは別物である。静岡県の白糸の滝は横幅が大きくダイナミックに流れ落ちるのに対し、こちらの滝は岩肌を細く静かに流れていく様子が奥ゆかしさを感じさせる。流れる水の様子が白い絹糸のようであることが名前の由来といわれている。

眺望スポット「富士見台」へと続く散策路

 滝の入り口までは、最寄り駅の富士山麓電気鉄道富士急行線・寿(ことぶき)駅より車で10分程度。細い道の奥にあるスペースに車を停めることができる。駐車スペースより散策路を15分ほど歩くと滝へ辿り着く。少し足を延ばすと小さなお地蔵様が並ぶ「三十三観音」や富士山が見える眺望スポットなどもあり、ちょっとしたハイキング気分を味わえる。

白糸の滝
住所 〒403-0001  山梨県富士吉田市上暮地

ホームページURL:https://fujiyoshida.net/spot/19

●【MAP】白糸の滝

 山梨県の富士山周辺には、意外と人々に知られていない穴場の滝がいくつもある。涼しげな水の流れや美しい木々の色、鳥の声などを静かに感じながら、癒されるひとときを過ごしてほしい。

 

※この記事の情報は2025年7月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。