新緑の季節は芽吹き始めた緑や色とりどりの花など、紅葉の季節にも勝るとも劣らないほど低山が美しい。特に人の生活圏に近い里山は、アクセスしやすいだけでなく、暖かな季節の訪れを感じられ、登山だけに留まらない楽しさがある。

 都内からのアクセスが良好な低山といえば高尾山だが、今回はそんな高尾からたった2駅先の藤野駅からアプローチできる生藤山(しょうとうさん)の様子をレポートする。高尾山、そして陣馬山と登り、次にチャレンジする山を探している方も、最後まで読んでほしい。

■藤野駅から鎌沢入口バス停へ

バスは1時間1~2本。時間のチェックは必ずしておこう

 まずは登山計画から紹介しよう。藤野駅からバスで出発し、鎌沢入口バス停で下車。そこから登山口まで徒歩で行き、三国山(みくにやま・985m)を経て、生藤山(しょうとうさん・990m)へ。

 生藤山からは東進して山の神を目指す。山の神に到着したら進路を南へ変え、和田バス停へ下山する。今回利用した和田方面のバスは、陣馬山登山口へのアクセスとして利用したことがある方もいるかもしれない。今回筆者はバスの始発時刻よりも早く出発するため、鎌沢入口まで約1時間の道のりを歩くことにした。

藤野駅から和田への途中にある看板
鎌沢入口までの道中にあった桜。町の景色を楽しむため筆者は徒歩移動が多い

■登山口から三国山を経て、生藤山を目指す

鎌沢入口バス停

 鎌沢入口バス停から登山口まで舗装路を歩くことになるのだが、この舗装路が曲者だ。個人的には高尾山の1号路に似ている印象で、舗装路だからと油断して歩行スピードを上げると予想以上の勾配にバテてしまう。

舗装路だからと油断するバテてしまう
桜と茶畑。景色を楽しみつつバテないよう歩きたい
途中には駐車場もあり、マイカーでのアクセスも可能

 「にほんの里100選」にも選ばれた佐野川地区をせっかく歩くのだから、バテないようにスローペースで里山の風景を楽しみつつ、登山道に入る前のウォーミングアップにするのがおすすめだ。

茶畑景観ポイントの標識。標識右にあるコンクリートの柱の上から写真を撮る

 トイレが併設された休憩所があるので、本格的な登山道に入る前に準備を整えよう。

県立鎌沢休憩所
トイレも併設されているが、手洗い用の水はないので注意しよう