陣馬山(じんばさん・標高857m)は、高尾山からの縦走や単体での登山でも人気がある山だ。都心からのアクセスが簡単なのも人気の理由の一つだろう。
今回の記事では、そんな陣馬山への登頂を地元ハイカーから教えてもらったマイナールートと組み合わせて目指してみた。
さらにマイナールートからメジャールートへ繋いだメリットを活かし、下山後の駅へのアクセスを考えたルート設定にしている。
「下山後は交通機関へのアクセスが楽な方がいい」という方や「静かな山登りを楽しみたいが、ずっと人がいないのは不安」という方は、ぜひルート選定の一案としてほしい。
■地元ハイカー直伝の「矢ノ音ルート」と「陣馬山登頂ルート」を組み合わせる

筆者が今回紹介するルートを教えてくれたのは、登山中に出会ったハイカーだった。
筆者に「マイナールートが好きなら」と矢ノ音(やのおと・633m)を目指すルートを教えてくれた。
教えてもらったルートは、まずJR藤野駅をスタートし、日野バス停を目指す。バス停近くの横道から住宅地へ入って東進し登山道へ。大沢の頭、虎杖沢(いたどりさわ)の頭のピークを越え、矢ノ音に至るというもの。筆者は展望を求め、さらに陣馬山へルートを繋げることにした。
矢ノ音からは北へ向かい、明王峠へ。明王峠から首都圏自然歩道に入り、陣馬山へ登頂し、新ハイキングコースで陣馬高原下バス停へ下山してゴールとなる。
陣馬高原下バス停からは高尾駅北口行きのバスが来るので、都心方面だけでなく、藤野駅方面へ帰りたい場合にも中央線で楽々だ。
●藤野駅から矢ノ音を目指す

ここからは実際に歩いた様子をレポートする。
まずは藤野駅をスタート。踏切を渡り、一車線の狭いトンネルを通過する。トンネル内に歩道はあるが、狭いので通行には十分注意してほしい。

日野バス停に着いたら、傍にある脇道から住宅地へ入り、東に進むと小さな道標が現れる。



ここから登山道になるが、道ははっきりしていて踏み跡もある。倒木も一か所を除いて処理されていた。
地元の方が整備していると聞いていたが、きれいで歩きやすい登山道だ。


針葉樹や広葉樹の間を登り続け、小ピークを越えて大沢の頭へ到着する。


さらに歩を進め、辿り着く虎杖沢の頭には丸太を組んだベンチがあり、そこからは木々の向こうに山々と裾野に広がる街を見ることができた。好展望とはいえないが、ここのベンチで小休止をするのもいいだろう。

