3月にもなると、寒さの峠は越えたのか、暖かく感じられる日も多くなってくる。そうなると待ち遠しくなってくるのが高山への登山シーズンだろう。暖かさを感じられるようになってきたらシーズンに向けての足慣らしを始めていきたいところだ。

 東京都八王子市にある標高599mの高尾山(たかおさん)は年間の登山者数世界一を誇り、季節を問わず多くの観光客やハイカーが訪れる。今回は本格的なシーズンに向け、足慣らしにおすすめな積雪のない高尾山とお隣の小仏城山(こぼとけしろやま・標高670m)を巡るルートを紹介したい。

■高尾山口駅から6号路で高尾山山頂へ

高尾山口駅。駅にはコンビニや温泉施設もあり、下山後に入浴してから帰路につくことも可能

 起点となるのが、高尾山口駅だ。都心からの所要時間は1時間ほどでアクセスも良好。マイカーを利用する際には、高尾山口駅周辺に有料駐車場もある。

 高尾山山頂を目指すルートは複数あり、1号路から登り、2号路、3号路、4号路を使って登るのが最もポピュラーで人気だが、その分人は多く、賑やかなコースだ。

 今回は比較的人が少なく、静かな森を歩き山頂を目指せる「6号路」から登るルートを紹介する。

舗装路から6号路へと入る分岐。分かりやすい看板が立っている

 ケーブルカー・清滝駅の横の道が6号路へと続く道路だ。しばらくは舗装路だが、ケーブルカーの往来を眺めながら歩いていると、登山道への分岐が見えてくる。

 6号路は谷間を登山道が延びる静かな樹林帯で、賑やかだった高尾山口駅とは一変、静かな山歩きが楽しめる。

 途中、びわ滝や岩屋大師など見どころもあるため、飽きずに登ることができる。また登山道にはベンチが多く設置されており、休憩をとりやすいことから体力に自信のない方でもトライしやすいだろう。

琵琶滝。筆者が訪れた時は水量が少なかった

 琵琶滝を通過し、大山橋を通過したあたりから徐々に傾斜は急になってくる。5号路との合流地点まで急な区間となるのでペースを落とし、呼吸を整えながら進もう。

 5号路に合流すると山頂は近く、賑やかになってくる。山頂エリアには茶屋などもあり、寄り道したくなるが、まずは山頂からの景色を堪能しよう。