■石老山から桜道を経て登山口へ

石老山山頂標識

 石老山の山頂には分岐が二か所ある。一つは東にある高塚山へ。もう一方は顕鏡寺、石老山バス停のある北側へ下る登山道だ。石老山の山頂から登山口まではひたすら下っていくことになる。

 筆者が歩いた際には落ち葉が深く積もっている場所もあり、乾燥と石の足場が相まって滑りやすかったので、落葉の季節に歩く場合には注意してもらいたい。

落ち葉の積もった登山道。乾燥する時期には足を滑らせないように注意を
ふかふかの落ち葉に足が沈む

 大明神展望台から石老山までは展望が開けている場所はなかったが、こちらの登山道は融合平見晴台(ゆうごうだいらみはらしだい)など景観に優れた地点がある。小休止がてら立ち寄ってみてもいいだろう。

融合平見晴台の標識
融合平からの眺望も木立に阻まれていた

●桜道ルートからメインルートへ合流

桜道と八方岩の分岐道標。桜のマークがかわいらしい

 融合平見晴台を過ぎると、桜道と八方岩の分岐に到着。今回はここから2022年末に台風の被害から復旧した桜道ルートを下る。

 緩い斜面をトラバースするように最初は歩くのだが、下りの道へ入るまではすっかり踏み跡が落ち葉で隠れており、不安に駆られて地図とコンパスで進行方向を確かめながら進むことに。

完全に登山道が落ち葉で隠れている
落ち葉に埋もれた地点を抜けると登山道がはっきりする

 しかし、この地点を越えて道が下りになると、一転して踏み跡がはっきりする。途中にある桜山展望台(さくらやまてんぼうだい)では相模原の街並みを望むことができ、桜の季節にはきっと見応えがあるのだろう。

桜山展望台から相模原の街並みを望む
桜の季節に訪れたい展望台だ

 展望台を通過すると道が細くなり、抉れている箇所がいくつかあるので通行には注意してほしい。メインルートに合流して下ると、石老山の山名に由来ともなった顕鏡寺に辿り着く。

 顕鏡寺以降は石老山の有名な奇石怪石の傍を通り過ぎつつ登山口へ向かうのだが、足元は石が多くなり水の流れがある個所もあって滑りやすい。下山間近だからと気を抜かず最後まで慎重に歩いてほしい。

水の流れが道の上を通っている箇所もあるので足元要注意!
上から見た屏風岩。写真では迫力が伝わらないので、ぜひ実際に見ていただきたい
奇石怪石には解説があるが、中には汚れて読みにくいものも

■石老山新ハイキングコースは日帰りハイキングに最適

石老山中腹にあるベンチ。このような休憩ポイントがたくさんあった

 大明神展望台登山道を使う石老山新ハイキングコースから石老山を目指すコースは、静かな登山を楽しみたい方に、ぜひおすすめしたい。

 ビューポイントもいくつかあり、天候によっては高尾、丹沢など山々だけでなく、相模湖や相模原の街並みを眺めることが可能だ。

 コースタイムも約4時間と日帰り登山として気軽にチャレンジできる範囲だろう。秋から冬にかけての低山ハイキングの候補を探しているのなら、ぜひ石老山を歩いてその魅力を体感してほしい。

●【MAP】石老山

【大明神展望台登山道から石老山】所要時間
さがみ湖MORIMORI前バス停(0:00) → 相模湖休養キャンプ場前(0:20) → 大明神展望台登山口(0:30) → 大明神展望台(1:30) → 石老山(2:30) → 融合平見晴台(3:00) →八方岩・桜道分岐(3:10) → 桜山展望台(3:30) → 顕鏡寺(3:40) → 石老山入口バス停(4:00)
歩行距離:約7,5Km
累積標高:登り675m、下り703m
合計所要時間:約4時間(休憩時間含まず)