東京にも絶景の低山がある。アクセスがよく起伏も緩やか、当日の天気を見てからでも行ける「長淵山ハイキングコース」を紹介しよう。

■「長淵山ハイキングコース」とは?

 「長淵山ハイキングコース」は、東京都青梅市と日の出町の市境を歩くハイキングコースである。JR青梅線の「青梅駅」と「日向和田(ひなたわだ)駅」を繋いで歩ける約10km、約4時間半のコースだ。

 コース上の「赤ぼっこ」は409mの低山ながら大展望が広がり、もうひとつの展望地「天狗岩」とあわせて、満足度が高い低山ハイクができる。

長淵山ハイキングコースMAP:https://www.omekanko.gr.jp/wph8gq9w/wp-content/themes/omekanko/images/pdf/ome_map_ja_19.pdf

■「長淵山ハイキングコース」登山レポ

コースは綺麗に整備されており、非常に歩きやすい

 低山を気持ちよく歩ける初冬、近場の絶景を求めて「長淵山ハイキングコース」へ向かった。

 全体的に緩やかなコースだが、日向和田駅側のほうが急勾配なので、下りを緩やかにして膝への負担を減らしたい場合は、日向和田駅からのスタートがおすすめだ。

 住宅街を抜けた林道の奥からハイキングコースが始まる。街と山が緩やかに繋がる、里山の雰囲気が心地よい。標高を上げると広葉樹林が増え、森が明るくなった。

テラス上の「天狗岩」。周囲は樹木に覆われているが、青梅市街と奥多摩の山々を望める

 「要害山(ようがいさん)」から先、細かいアップダウンを繰り返しながら1kmほど歩くと「天狗岩」の分岐に到着。展望地までの200mは階段状の斜面を下ったあと、岩が露出した道を少し登る。

東側には都心のビル群、北東側には筑波山の展望

 「天狗岩」の分岐に戻り600mほど歩くと、隣の展望地「赤ぼっこ」に到着する。標高は409mだが、樹林帯から抜けるため見晴らしがよい。

 東側には都庁やスカイツリー、北東側には筑波山が見えた。秋冬の空気が澄んでいる時季は、遠くまで眺望がきく。

青梅市と奥多摩の山並み

 都心の反対側には奥多摩の山々が連なっている。山頂にはベンチがいくつかあるので、時間を取ってゆっくりしたいポイントだ。

 「赤ぼっこ」から先も緩やかな起伏を繰り返すが、徐々に勾配が緩み「天祖神社(てんそじんじゃ)」まで気持ちよく歩ける。260段の石段を下ると、ハイキングコースは終了だ。