●実験3. 大好きなコーヒーを飲んでみる
筆者はコーヒーが好きで、登山の際にはとっておきのコーヒーを楽しむことにしている。しかし、登山の場合にはコーヒーに含まれるカフェインの利尿作用でトイレが近くなるというデメリットがある。
このトイレが近くなるというデメリットを糖質で軽減できれば、心置きなく山でコーヒーを楽しめる!
今回の実験では屋外でコーヒーをドリップする場所がなかったので、手軽なコンビニコーヒーで代用した。
実験3は別日に行ったが、コーヒーを飲むこと以外の条件(コース、持ち物や500mlの水分補給など)は、全て実験2と揃える。
そして、食べる順番も実験2と同じく赤飯(スタート時)→大福(休憩1回目)→羊羹(休憩2回目)とした。
個人差はあるが、カフェインの効果が現れるのはコーヒーなどを飲んでから約30~90分後らしいので、スタート時に赤飯と一緒にコーヒーを飲むことにする。このタイミングで飲めば、行動中にトイレに行きたくなる可能性は高まるだろう。
スタート時に一気飲みはさすがにできなかったが、少しずつ飲み進めて2回目の休憩で飲み干すことができた。もちろん、コーヒー以外の水分補給も並行して行う。
するとコーヒーを飲み干した2回目の休憩が終わってから30分ほどで猛烈にトイレに行きたくなり、コース設定をした際に目星をつけていた公園のトイレを借りることに!
実験1・2よりも多くの水分を補給したことも原因だろうか。
また、考えられるのはカフェインの影響だ。
カフェインもアルコール同様に感受性に個人差があり、同じ量を摂取しても影響が異なるようで、筆者は利尿作用がはっきりと表れるタイプなのかもしれない。
この実験で感じたのは直近のカフェイン摂取による利尿作用を抑えるほどの効果はないということ。山でトイレの心配なくコーヒーを楽しむのなら、やはりカフェインレスが無難なのだろう。
■トイレを我慢しすぎず、万が一の備えを
トイレの回数を抑えられる糖分を多く含んだ食品に関しては、効果をさほど実感できなかったというのが率直な感想だ。
しかし、「これを食べているから大丈夫」という安心感は確かにあった。そういった意味では精神的安定を得られ、「トイレに行きたい」と慌てることなく行動できるので安全登山には繋がるはずだ。
コーヒーを山で楽しむのなら行動食として織り交ぜ、お守り程度のものとして食べるのがいいだろう。我慢のしすぎは健康にもよくないので、これからも携帯トイレを持っていこうと思う。