■四合目からは修行道らしい険しい登山道
優しいアスファルトの道が終わると、いよいよ急登の登山道だ。ここからは足元に岩などが多くなり、木の根も複雑にごつごつ張り出している。朝一に登り始めると足元も夜露で濡れ通常より滑るので、焦らずに進もう。
五号目を過ぎると、所どころ景色が開けて中禅寺湖を眼下に紅葉の日光を見渡すことができる。
男体山という名前にふさわしく男らしい急登が続き、体力の消耗も激しく息が上がる。ペース配分には注意し、十分に余裕を持って進もう。
途中、何合目という案内がでてくるので、自分がどのあたりを登っているかもわかりやすいので、目安にするといい。
■八合目からのガレ場は、足元に注意!
八合目を過ぎて森林限界を超えると、一気に足元がガレ場へと変化する。大小入り混じった石が堆積しているため、踏ん張りが効かずに足への負担が増えるエリアだ。
急登でかなり体力も削られているので、ガレ場に入る前にしっかりと水分やエネルギー補給をするのがおすすめ。
もう少しで頂上だという思いから、急ぎ足になりがちだが、安全第一を忘れずに、体力と相談しながら一歩一歩進んでいこう。
■頂上の大剣は、一見の価値あり!
ガレ場を過ぎ、二荒山神社の奥宮にたどり着けば頂上だ。標高差1,300mだが、急登続きの登山道は思った以上に時間と体力が必要だと感じた。
振り返ると、ガレ場と中禅寺湖、奥日光の景色のコントラストが最高に美しい。頂上の景色を堪能しながらも、忘れてはいけないのが頂上にそびえる大剣だ。奥宮を右手に進むと大剣が鎮座している。
今の大剣は2代目にあたり、ステンレス製となっている。天空にそびえる姿は必見で、男体山の頂上へたどり着いた登山者が記念撮影をする有名スポットである。
奥宮の左手には二荒山大神御神像が鎮座している。由緒ある二荒山神社の奥宮に祭られている御祭神に下山の安全を願うといいだろう。
■下山時での注意点
男体山は急登が続くコースとなっている。そのため、足への負担が大きい下山時にはさらに注意が必要だ。疲れを感じたら休憩をとり、転倒などにも十分気を付けてほしい。
下りもコースタイムでは3時間となっており、それなりの長丁場になる。景色もよく、写真を撮る回数が増えるとさらに時間がかかる。登りと合わせると7~8時間のコースタイムとなるので、日が落ちる時間などを考慮し登山計画を立てるとよいだろう。
●日光男体山
【二荒山神社から山頂までのメインコース】
二荒山神社中宮 (0:00) → 三合目(0:50) → 四合目(1:10) → 八合目(2:20) → 山頂(3:10) → 八合目(3:40) → 四合目(4:50) → 三合目(5:10) → 二荒山神社中宮(5:45)
歩行距離:約6.1km
累積標高差:登り 1,352m、下り 1,351m
合計所要時間:5時間45分