■迫力満点! 採掘工場の脇を歩いて行く
駅から30分程進んで行くと、現れるのが大規模な採掘工場だ。武甲山はその姿を見ればわかるように、北側の斜面は大規模な採掘地となっている。明治時代から現在に至るまで「石灰石」が採掘されており、工場でセメントなどのさまざまな素材に加工されているそうだ。削られた山肌を見て、少しかわいそうという気持ちを抱いてしまうが、これも日本を支えてきた一大産業の一つなのだ。
工場の脇にある道路を歩いて行くのだが、近くで眺める工場の圧倒的なスケールに驚く。むき出しの配管や円柱型の構造に美しさを感じる。そして、まるでSF映画の世界に入り込んだかのような雰囲気も魅力の一つだ。
道路脇の管からはモクモクと蒸気が上がっていて、これも雰囲気があってよい。しかし、工場風景に目を奪われてばかりではいけない。大型トラックなどの工業車両に注意して歩かなければならないし、砂埃が多いので手ぬぐいやマスクで鼻や口を覆うことをおすすめする。
■登山口に到着! ここから山頂を目指す
更に工場から歩き続けること1時間、登山口の「一の鳥居」に到着。武甲山は古くから信仰の山でもあり、山頂には日本武尊(やまとたける)を主祭神とした「御嶽(みたけ)神社」がある。
ここから先は生川・表参道コースを登って、山頂を目指して歩いて行く。登山道には一の鳥居を起点として1丁目、山頂を52丁目とした「丁目」が刻まれた石があり、ルート上の現在地がわかりやすくなっているので安心だ。
登山口から1時間半程で山頂に到着。一の鳥居からは急な登りの険しい道が続き体力を消耗したが、横瀬駅から歩いて山頂まで辿り着いたときには何とも言えない達成感があった。