■ダイナミックな高速出口と風情あるサクラの名所
しばらく進むと線路は阪神高速神戸線の下をくぐるのだが、高速道路からの出口が独特の形になっているのに気づく。まるでヘビがとぐろを巻いて、空にのぼっているかのようになっているのだ。
武庫川出入口(武庫川ランプ)は、大阪方面は入り口のみ、神戸方面は出口のみのハーフインターチェンジだ。もともと神戸方面に出口はなく、設けられたのは1994年。ただ、神戸線の武庫川付近は上下二層構造になっており、下り線はかなりの高さがある。そこからスムーズにクルマを下ろすには、長い直線道路が必要になるのだが、用地確保が難しい。そのために、出口はループ状となったらしい。
武庫川ランプの側には小川が流れていて、川沿いの道を「鳴尾新川筋」という。
川には石造りの橋が架けられ、サクラの並木が植えられている。この場所は、花見の名所としても有名だ。花の季節には、さぞや風情のある光景を見せてくれるに違いない。
■ほのかなあこがれをいだいた武庫川女子大学
しばらく足を進め、川のそばにあるのが武庫川女子大学(武庫女)の第3体育館。中央キャンパスは体育館よりも少し西側にあり、体育館の位置からも本館などの建物が望める。
この武庫川女子大にはスーツ型の制服があり、大学の公的行事のときに着ることが義務づけられているという。しかし1991年までは常時着用しなくてはならず、梅田や難波の駅でも黒い制服姿を見ると、武庫女の学生だということが一目でわかった。
筆者が高校生だったころ、武庫女の制服姿には魅力を感じたものだ。それは年上のお姉さんに対する、ほのかなあこがれだったのだろう。もう、40年以上もむかしの話ではあるが。
(つづく)