■早くも最適解を発見?

2つのマグを重ねることで、ダブルウォールマグにトランスフォーム(この状態では直火での加熱は厳禁)

 続いては、ダブルウォール構造のマグを試してみます。

 今回使った「サーモスタッククッカーコンボ」は、マグ2つを重ねることで1つのダブルウォールマグとして使えるアイディア商品です。もちろん、軽さを優先させたい時はバラバラの単品として使うこともできます。

60℃以上あれば、かなり温かく感じます

 20分後の数値を見てみましょう。なんと、62.1℃と今回一番の数値を叩き出しました。ダブルウォール構造の保温効果の高さがよくわかります。このくらいの温度が、スープや汁物を一番おいしく感じる温度らしいです。

 ダブルウォール構造の器はそれなりに値が張るものが多い印象ですが、これだけの効果が得られるのであれば安いものではないでしょうか。

蓋なしだとてきめんに温度が下がりました

 試しに蓋なしの状態で同じように計測してみると、20分で46.4℃と15℃以上も下がってしまいました。蓋も保温のためには欠かせない重要アイテムなのですね。

■「ダブルウォール+蓋」が冬の1つの最適解

ダブルウォールにコジーも追加すれば、より完璧です!

 つまり、ダブルウォール+蓋を使うのが、アウトドアで食べ物の温かさを保つための、1つの最適解のようです。

 しかし、気温が-10℃近くまで下がることもザラにある雪中泊のような状況下では、たとえダブルウォール構造でも金属製の器はどんどん温度が下がってしまいます。しかも、唇が器にくっついてしまうことも! 本当に寒い時は木やプラスチック製の器が選択肢となることも併せて覚えておきましょう。

もっと寒い時には、木製かプラスチック製がおすすめ

 反対に夏などに温度が下がることを気にする必要がない場合は、チタンのように薄くて軽量な器を選ぶのも良いでしょう。

 通年、どのような状況でも「これ1つでOK」という万能な選択肢はありません。季節や場所のTPOに合わせて、最適なものを選べる知識と選択肢を持っておきましょう。