■作戦③ 午前中はつきっきりでレッスン、午後はある程度自由時間を作る

 筆者が恋人(今の夫)を初めてスキーに誘った時、修学旅行で少し滑った経験がある程度で、「上手い人といきなり行くのは少し躊躇してしまう」とよくこぼしていた。

 筆者も初めてのスポーツを体験するときは同じように感じるため、気持ちはわかる。とはいえ、スキーにハマってもらって一緒に楽しみたい気持ちもあるし、スキー体験自体には興味がある様子だった。

 そこで相談して、午前中はつきっきりで滑り方やリフトの乗り降りなどを教え、午後は各自好きなコースで滑る自由時間を設けることにした。夫も一人で黙々と練習したいタイプで、「ずっと上手い人に囲まれてても疲れる」とのこと。たまに合流して軽く教えて、また自由時間というスタイルにした結果、のびのびと楽しんでいた。

 初心者とゲレンデに行く際は、つきっきりで教えるマンツーマンがいいかと思っていたが、人によっては「一人でコツコツ練習したい」人もいる。誘った人の性格などを考慮するのがよさそうだ。

 とはいえ、最初の立ち方、転け方、転けた後の立ち上がり方、リフトの乗り方、基本の滑り方、止まり方など、初心者コースで動けるようになるまでは教えないといけない。

 夫から「リフトから別コースを上手に滑っている友人らを見たら、自分もそういうふうに滑りたいとモチベーションにもなった」と言われ、適度に自由時間を設ける必要性を実感した。

 今では夫もスキーにハマり、中級者・上級者コースを滑れるようになった。最初に嫌な印象や気遣い疲れをしてしまうと、せっかくのスキー、スノーボードも楽しみきれないので、誘った人に合わせてつきっきり度合いを測ろう。

初心者を誘う時は適度に自由時間をとって、お互いストレスなく滑りに集中できるよう心がけている

■作戦④ 危険箇所多数の林間コースは、初心者NG! 最初は連れて行かない

ある程度コントロールできるようになるまでは、広く斜度が緩やかな初心者コースで練習しよう

 木々の間を縫うように滑れる林間コースは楽しい。初心者向けの林間コースも多く滑りやすいが、実は危険もある。

 初心者はある程度滑れるようになっても自分の思ったタイミングで曲がる、止まることが難しい場合が多い。コース幅が狭い林間コースを滑る際、怖いと感じてしまうことがあるからだ。

 実際、スキーインストラクター時代、ミーティングで林間コースで上手くターンができず他のスキー、スノーボード客を避けきれずぶつかり、トラブルになった例が用いられ注意喚起がされていた。

 筆者の夫も初心者の頃は「コース幅が狭く、人が多いと緊張して怖い。緊張しすぎて上手く曲がれなかったりする」と言っていた。初心者を林間コースに連れて行く時は、ある程度自分でスピードコントロールができるレベルになっているか確認しよう。