いよいよ厳冬期の到来だ! 寒いからといって家に閉じこもらず、屋外での活動を楽しんでみよう。では、外で何をやるか? スキー・スノーボード、スケート、スノーハイキング、釣りなどいろいろ考えられるが、そのような趣味を持たない人は、手軽にドライブして冬ならではの美しい氷の世界を楽しんでみてはどうだろうか。
首都圏からであれば、赤城山がおすすめだ。凍てつくような寒さの中、車窓から見る風景はまさに氷の芸術品。赤城山の冬は、その神秘的で幻想的な美しさが、訪れる者を魅了する。大沼、小沼などの湖沼が近くの榛名湖に比べて標高の高いところに位置するので(大沼は標高1,345 m、榛名湖は標高1,084m)、水面が凍り、湖沼の上を散策できるのだ。澄み渡る空気と白銀の湖沼や大地が一体となった光景に圧倒されることだろう。
地球温暖化の影響で山間地の湖も凍りにくくなっている昨今だが、大沼は今でも毎年湖面が凍り、ワカサギ釣りの人たちでにぎわっている。また、赤城山は雪山初心者にも優しい山として知られ、冬のトレッキングを楽しむ人たちもいる。
■氷に覆われた冬の赤城山について
夏は動植物の活動が活発で自然豊かな赤城山だが、標高があるため冬になると最低気温が平均でマイナス5℃~マイナス10℃となり、完全な氷の世界に変化する。中腹以上では積雪もあり、山全体が雪と氷に包まれる。アクセスが良いために、そんな冬景色が比較的手軽に楽しめるのだ。例年、1月上旬〜3月下旬は湖沼が氷結し、氷の上を歩くことができる。ただし、氷厚の安全基準(15㎝)に達する日は年によって異なるので、事前に状況を確認しておこう。
■紹介するスポット
おすすめのスポットは以下の通りだ。
・鳥居峠
・覚満淵(かくまんぶち)
・小沼
・大沼
・赤城神社
地図で示すと以下のような位置関係となる。
■鳥居峠
鳥居峠は特に眺望がすばらしい。鳥居峠駐車場に車を停め、大沼方面を眺めると、遠くに大沼が、近くに覚満淵が連続して見え、青い空と調和してすばらしい景色が楽しめる。ただ、冬は湖沼と陸地の境目が無くなり白銀の世界になるため、夏に見られるような緑や青のカラフルな景色ではなくなってしまう。それでも白銀の絶景であることには変わりがない。むしろ最低気温が下がって雪が降った時には樹氷が見られ、冬ならではの景色が味わえる。
鳥居峠から大沼と逆方向を見ると、関東平野が見渡せ、麓の街並みや遠く筑波山が見えることもある。こちらは高低差があるので、大沼方面を眺めるのとはまた異なった絶景である。
【基本情報】
住所:群馬県前橋市富士見町赤城山
駐車場:鳥居峠駐車場(無料)