夕暮れ時を狙って行ってきました。阪神電車尼崎駅から徒歩5分ほどのところにある、尼崎えびす神社。
百舌鳥八幡宮ですっかり「夕空と神社」の図にハマッてしまった……。「iPhone泣かせ」の異名を取る私の絶望的な腕前をもってしても、美しく撮影できる。それほど、冬空の青から赤のグラデーションと神社の相性は最強なのだ! この日も快晴、時間は16時半。空は薄く美しいブルーからオレンジへ――。

 高架下をてぽてぽと歩いていたら、公園が見えてきて、突然「よう来た。いよっす!!」っと言ってくれるかのように、真ん中にでっかい鳥居がドーン!! 

大鳥居は22メートル!

 大鳥居はすごく大きいのに、神社はこじんまりカワイイのがキュンと萌える。なんというか、鳥居が武骨だけどやさしい用心棒っぽくて、神社が小柄だけどちょっと気が強くて品ある姫的な!!

「尼のえべっさん」と呼ばれ親しまれている

 いかん、神社をライトノベルスフレイバーに妄想してしまった。落ち着こう。隣の神田公園では、小さな姉妹がブランコに乗っていて、二人のキャッキャという笑い声が夕空に響き聴こえてくる。嗚呼、「三丁目の夕日」感すごいわ。薬師丸ひろ子的なお母さんが「ご飯よー家に帰りなさーい」とか呼びに来てくれないかしら。いかーんッ妄想が止まらない! 落ち着こう。この神社の歴史を調べてみよう。

 「尼崎えびす神社」は醍醐天皇時代以前の創建と伝えられている。古代、このあたりは海の近くだったのだそう。そのため、漁業航海を守る海の神様としてえびすと同一視された事代主(ことしろぬし)が主祭神として祀られた。おかげで漁業が栄え、その繁栄ぶりが商業、工業の発展へとつながり、今でもここは商売繁盛のパワースポットとして知られている。

 なるほど、素敵だなあ……。頷きながら境内をぐるりと見渡す。……と、ものすごく懐かしい人が目に入り、私は狼狽。小さく叫んでしまった。