今回は「杭全神社」である。さて、クイズです。「杭全」はなんと読むでしょう。
- くいぜん
- こうぜん
- くまた
ハイッ、そこのあなた正解! 答えは3.の「くまた」。
杭全神社はJR関西本線平野駅から徒歩5分ほどの場所にある。実は私、全興寺(地獄めぐり)に向かう途中で大きな鳥居を見つけ、この神社の存在を初めて知った。道路にででん、とそびえ立つこの風格。ぬう素通りできん!
いざ鳥居をくぐり、てくてく歩きながら本殿へ。思った以上に広い……。暑いから人がまばらで、広い境内がより広く感じる。日傘を忘れたことを大後悔しつつ、まずは拝殿に行って手を合わせる。
神社は願い事をするのではなく、自分と向き合い誓いを立てる場所。ということで
「暑いですが、頑張ります……」
と、小さいにもほどがある誓いを神様に報告する。
杭全神社の歴史は深い。創建されたのは864年。征夷大将軍・坂上田村麻呂の孫・当道が素戔嗚尊(すさのおのみこと)を勧請し、平野郷の氏神として祀ったと伝えられている。
さらに1190年には熊野三所権現を勧請し、現在の第三殿に祀り、1321年には醍醐天皇の勅命で伊弉册尊(いざなみのみこと)速玉男尊(はやたまのをのみこと)事解男尊(ことさかのをのみこと)を第二殿に祀り……。
これが本当に美しいのだ。鮮やかな朱を中心とした色のコントラスト! ユーモラスな獅子の顔! あまりにもハイセンスな三社殿を見て、一瞬だが暑さが吹っ飛んだ。
樹齢1000年とも伝わる大クスノキが境内を見守り、こちらも大迫力だ。
帰ってきて調べて知ったが、樹齢700年の霊木「垂乳根(たらちね)のイチョウ」や、全国唯一の連歌所もあるそうだ。なんだかすごいぞ杭全神社!
その場でいろいろ調べればよかったのだが、とにかくこの日は腹が立つほど快晴。スマホをシュッシュしている余裕などなく、暑さでフラッフラになりながら社務所に向かう。
いざ、「招福御守入開運おみくじ」を購入。このタイプのおみくじには良い思い出がある。どこの神社だったか忘れたが、小槌が入ったおみくじが出た。財布に入れておいたところ、ちょうどそのタイミングで仕事が増えていったのである。
偶然だろうが、あの経験で私の中で小槌に対する好感度と信頼度は爆上がりした。今回も、凝ったデザインの大黒天や稲荷大神には惹かれるが、できれば小槌をゲットしたい。カモン小槌!