■テント用とハンモック用のスリーピングシステムの違い
続いて、ハンモックのスリーピングシステムについて考えてみましょう。ハンモックもテントで眠るのと同じく、いかに上面と背面をうまく断熱、保温していくかが快眠へのカギを握っています。
しかし、ハンモック泊はテント泊で地面に寝るのとは違い、寝床は宙に浮かんだ状態です。背面の断熱と保温の有効な方法については、テント泊と共有できる部分と、そうでない部分があります。ここからはハンモックならではの方法も交えながら、スリーピングシステムのバリエーションを見ていきましょう。
■スリーピングバッグ＋スリーピングマット
ハンモック泊にトライするのに最も手軽な方法が、「スリーピングバッグとスリーピングマット」の組み合わせです。
テントで寝る場合と同じように、ハンモックの上にスリーピングマットを敷き、スリーピングバッグに入って寝ます。この方法はハンモック本体以外に専用の道具を必要としないこと、また万が一、ハンモックが設営できなかった場合でも、地面を寝床にできる適応性の高さが特徴です。
スリーピングバッグは、一般的な形状のものがそのまま流用できます。袋状のスリーピングバッグ、背面を省いたキルト、フードレス、あらゆる形状のスリーピングバッグが流用可能です。
ハンモックに組み合わせるスリーピングマットは、しなやかでハンモックの曲面にもなじみやすいクローズドセルマット、または厚みが3cmくらいまでの、厚みを抑えたエアマットが使いやすいでしょう。5cm以上の厚みがあるエアマットをハンモック上に敷くと重心が高くなってしまい、体勢が不安定に感じることがあります。ハンモックに組み合わせるマットは、できるだけ厚みを抑えたものを選びましょう。
