静かな針葉樹の森に囲まれた北八ヶ岳に、ひっそりとたゆたう双子池。この美しい池の畔に、ハンモック専用サイトを整備するプロジェクトが進んでいます。

 宿泊サイトに先駆けて、まずは日帰り利用のためのハンモック専用デイサイトが8月7日にオープンしました。

■まずはデイサイトからスタート

2つの池がある双子池だが、今回のサイトは雌池(めいけ)に開設される

 双子池のハンモックサイトは、双子池ヒュッテが周辺の山小屋、自治体や関連省庁、関連事業者らと手がける新たな山の楽しみ方の提案です。

 今週オープンしたデイサイトの利用時間は10〜16時、利用料金は1人1,000円(2時間制)。ハンモックは持ち込みOKですが、1セット2,000円でレンタルすることもできるので、手ぶらでも初めてでも気軽に利用できます。サイト数は3張り限定で、利用時は蓼科山荘か双子池ヒュッテのHPから、もしくは電話(090-1553-4500)での事前予約が必要です。

デイサイトは池の畔の特等席を独り占め

 宿泊用のサイトの準備も進んでおり、日帰りの利用状況を見ながらルールを詰めていき、秋から利用受付を開始する予定だそうです。

■なぜ、いま「ハンモック」なのか

宿泊サイトは森の中に開設される予定

 現在、欧米ではハンモックをキャンプだけではなく、テント代わりとしてハイキングに取り入れるスタイルが、耳の早いハイカーの間で広まっています。手軽なハイキングはもちろん、1か月以上に及ぶ長距離ハイキングの寝床や冬山のスキーツアーの休憩場所を作るためにも活用され始めています。

 このようなムーブメントが起きているのは、最新のハンモックが非常に軽量、かつ設営が誰でも簡単にできるように進化したことが、ひとつの理由です。

設営時はベルト状のストラップを使い、樹木へのダメージを最小限に

 また、地面に寝るテントに比べて土壌に与えるインパクトが少なく、設営スペースを増やすために木を伐採したり、地面を整地する必要がないこともハンモックの特長です。自然環境への負荷が少ないことも、昨今の世の中の潮流にマッチし、ハンモックの認知と魅力がじわじわと広がる追い風となっています。