■見てよし! 撮ってよし! 大迫力の絶景ポイント

不動滝を眺める事ができるスポット! 筆者お気に入りの場所です

 滝を絡めた絶景スポットは1箇所だけではなく、いくつかあるのも魅力です。

 駐車場から奥之院へ向かう途中、(第三休憩所の先から)枝分かれした道を滝に向かって進むと、緑に包まれた渓の奥に鎮座する不動滝を眺める事ができ、写真を撮るにも立体感が出しやすい場所です。

不動滝へ向かう途中の鉄剣。鍔(つば)の部分が“猫”のようなデザインなのは根子岳に由来?
まるで絹のような滑らかさを感じる不動滝。霧状になった水が辺りに漂っています

 急な坂を登り終えると奥之院です。ここから信仰と歴史を感じる数々の碑が並ぶ道を不動滝を目指して上がっていきます。滝の下に近づけますが、滑りやすく落石の危険もありますので道があるところまでに留めておくべきでしょう。仰ぎ見る滝は落差を感じさせます。優しく舞った水飛沫が風に乗って流れる様子が涼しげです。さらに権現橋の上流には権現滝もあります。

奥之院の向かいには元旅館だった建物があります。登山道整備を行なった「MOUNTAIN WORKS」さんがカフェとして再生中です
秋、紅葉と権現滝のしっとりとしたハーモニー

■ハイライト! 牧歌的な草原の向こうに壮観な二条の滝

権現橋から見た権現滝下流の流れ。奥には“ひょんぐり滝”も!
不動滝(写真右)と権現滝。二条の滝の総称が米子大瀑布です

 権現橋、大黒橋を渡った先、鉱山跡地である台地に向かうと視界が一気に開けます。ここは2つの滝を一目で楽しめる絶景スポットで、滝見の一番のハイライトでしょう。

 標高約1,430m。山側は白樺の美林で、季節ごとの花が咲き誇る草原はどこか牧歌的です。ベンチもあり、景色を眺めながらのんびり過ごしたいような爽快な場所です(ここにもトイレがあります)。十分に堪能したら、この恵まれた環境に感謝しつつ下山です。周回するルートもありますが、観光の場合は来た道を引き返す方が無難でしょう。猛暑が続いていますが、山の空気はすでに秋めいています。混雑は必至ですが、早くも紅葉の季節に思いを寄せてしまいますね。

白樺林と花々が夏の高原の雰囲気を盛り上げてくれます