山の中に入ると、サルやタヌキなどの野生動物に出会うことがある。また、姿までは見えなくとも、野鳥の鳴き声や動物の足跡など、野生動物の存在を身近に感じることができるのは登山の魅力の一つである。
ひょっとすると登山中に希少な野生動物に遭遇することがあるかもしれない。ここでは、登山中に出会えたらラッキーな野生動物を4種類ご紹介する。野生動物の生態を知り、幸運な出会いを手繰りよせてみよう。
■ライチョウ:登山者から愛されるアイドル的存在
ライチョウは、ハイカーにとってはアイドル的な存在だ。ふっくらとした丸い体形と、独特の美しい羽毛は、目を惹く可愛さがある。
外敵から身を守るために季節ごとに羽が生え変わるのがライチョウの特徴。春はオスの上面が黒褐色、メスの上面は薄茶色や焦茶色等のまだら模様になる。また秋は灰褐色、冬は白色と一様に羽が生え変わる。
ライチョウは本州中部の高山帯に分散して生息している。中でも立山連峰や乗鞍岳、御嶽山などでよく目撃されている。ライチョウを見つける際のポイントは、ハイマツ帯や岩場を観察すること。背の低いハイマツはライチョウにとっての隠れ家になっており、岩場では縄張りを見張る姿がよく見られる。
名称 ライチョウ
分類 キジ目 キジ科
生息地 本州中部の標高2,200~2,400m以上の高山帯
備考 絶滅危惧IB類(環境省第4次レッドリスト)に指定されている