■オコジョ:「森の妖精」と呼ばれるマスコットキャラ

突然木道に現れたオコジョ(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 イタチの一種であるオコジョ。可愛らしくも凛々しい見た目から「森の妖精」や「山の神様の使い」などと呼ばれる。

 希少な動物であるオコジョと筆者が遭遇したのは、蔵王山の南蔵王縦走路だった。まだ蒸し暑さが残る晩夏、刈田峠から屏風岳へ縦走し、折り返して戻ってくる途中、木道の継ぎ目にオコジョがひょっこりと現れた。進行方向に現れたので、動かず様子を観察すると、オコジョは木道のすき間から顔を出したり、近づいてきて戻ったりと、奇妙な行動をとっていた。とても好奇心の強いオコジョだった。思わぬ動物と出会い、愛くるしい姿が見られてしばらく興奮を抑えられなかった。

名称 オコジョ
分類 ネコ目イタチ科
生息地 本州中部から東北地方の亜高山帯や高山帯、北海道の山岳地など
備考 準絶滅危惧種に指定されている

■幸運な野生動物との出会い! 静かに見守ろう

 登山中に出会えるかもしれない希少な野生動物を4種類紹介した。絶滅危惧種に指定されているものばかりなので、出会うことができたらかなりラッキーだ。もし出会ったら、大声を出したり、追いかけたりしないようにしよう。野生動物は人間の干渉によってストレスを受けてしまうので、静かに見守るのが観察のマナーである。