クジラのまちで知られる和歌山県太地町では、クジラと一緒に泳いでふれ合える海水浴場や、水族館のクジラショー、そしてクジラを間近に見ることができるシーカヤック体験など、クジラと親しむ場面が盛りだくさん。まちには捕鯨文化が色濃く残されており、クジラ料理を味わえる店も多い。
今回は、クジラ三昧のまちを楽しむ思い出いっぱいの観光プランを紹介する。家族旅行でぜひ、訪れてほしい。
■目の前でクジラがジャンプするシーカヤックツアー
太地町は熊野灘に面した小さな半島で、さまざまなアクティビティが楽しめるエリア。なかでも「太地フィールドカヤック」では、カヤックやスタンドアップボード(SUP)、船釣りなどの体験メニューが用意され、最盛期の夏は多くの人が海のレジャーに親しむ。
筆者は子どもと一緒にシーカヤックの2時間プログラムに挑戦。水着とラッシュガード、帽子、マリンシューズ、ライフジャケットという出で立ちで体験した。
インストラクターから前進、停止、後進などのパドル操作やコース説明の後、2人乗りカヤックで漕ぎ出した。スタート時から「沈みそう」というような不安は一切なく、操作は意外と簡単な印象。10〜15分ほど漕いで休憩を繰り返し、大きな疲労も感じなかった。
カヤックの魅力は、海面とほぼ同じ高さから海を眺める光景。一般的な船の上から眺めるものとは違い、体験したことのない視界が新鮮だ。海上でクジラやイルカを飼育する水槽前の休憩ポイントでは、すぐ目の前でクジラやイルカが観察できる。その数は50頭は優に超えるそうで、水槽のあちらこちらでクジラたちがザブーンとジャンプして楽しそう。ショーで見せる演技を繰り返し披露してくれた。この興奮と生の迫力を現地でぜひ、体験してもらいたい。
また、アクティビティの参加者を喜ばせるための仕掛けとして、海には数頭のイルカやクジラが放たれており、パシャパシャと自由に泳ぐ姿を見ることができる。
さらに、最後の休憩場所ではカヤックから岸に降りて「プライベートビーチ」で水遊びも楽しめる。幼少期に帰ったように無邪気な気持ちで、澄んだ海で魚探しをしたり、泳いだり、とにかく楽しい。
カヤックのレギュラーコース(2時間)は大人4400円、小人2200円。価格にはカヤックとライフジャケットのレンタル料金、ガイド、保険料金が含まれる。要予約。
●施設情報
施設名:太地フィールドカヤック
住所:〒649-5172 和歌山県東牟婁郡太地町森浦685-27(無料駐車場あり)
電話:0735-59-2200
URL:http://www.taijifk.com/index.html