■横川駅の駅弁「峠の釜めし」

 ここ熊ノ平でランチ休憩となる。地元横川駅の駅弁「峠の釜めし」だ。容器は益子焼を用い、鶏肉、椎茸、栗、杏子など郷土色豊かな釜飯である。廃線ウォーク参加者限定の「峠の釜めし」は、漫画『新・駅弁ひとり旅』コラボバージョン。掛け紙は漫画家・はやせ淳先生のオリジナルイラストで、停車中のあさま号の前で主人公が駅弁を買う姿が描かれている。益子焼の容器も朱塗りの特別バージョンだ。

漫画『新・駅弁ひとり旅』コラボ掛け紙
駅弁「峠の釜めし」廃線ウォークバージョン
熊ノ平を疾走する現役時代の特急「あさま」。左が2号トンネル

 いまの季節は美しい新緑に囲まれており、秋には燃えるような紅葉に包まれる。日本の歌百選にも選ばれている童謡「もみじ」は、この熊ノ平駅から紅葉を眺めた作詞者の高野辰之が、その美しさに惹かれて詞を作ったという。

「廃線ウォーク」×「新・駅弁ひとり旅」コラボ掛け紙 2019年秋バージョン @はやせ淳

 線路に腰掛けて食べるが、サルには要注意。野生のサルが出没することがあるそうで、特に身体の大きなボスザルとは目を合わせないように気をつけたい。

架線の上を歩くサルの親子