■上級者向けのBCエリア 標高2,000m峰が連なる大雪山連峰

●旭岳

(撮影:Takahiro Nakanishi)

 標高2,291mの旭岳は北海道最高峰。その麓にロープウェイが架かり3つのコースがある。だがここは普通のスキー場ではなく、圧雪車で下山道があるだけで、パトロールもおらずコース管理もされていない。純然たるバックカントリーエリアだ。もちろんいつもパウダーとは限らない。風にあたって斜面はカリカリというほうがむしろ多いほど。だからこそ、ここでパウダーを当てた時は忘れられないほどの喜びがあるのだ。

 ロープウェイ山頂駅付近は森林限界が近いため、疎林帯やオープンバーンが混在する。そこから標高を落としていくとツリーランが楽しめる。

●十勝岳

(撮影:Hiroya Nakata)

 どっしりと構えた山容が特徴の十勝岳。リフトやロープウェイは当然ないからフルハイクとなる。十勝岳温泉周辺はアプローチがしやすく雪のクォリティも高いから人気。とはいえ滑走する斜面までの道のりは長く、アプローチにはそこそこの重い荷物を背負って長いラッセルをする体力は必須。もちろん経験は不可欠だ。ここも大雪山同様にガイドツアーに入ってこの山域の特性をまずは知ることから始めたい。

(撮影:Hiroya Nakata)

 この一帯はフルハイクが前提。取り付く斜面は無限にあり、ハイクルートも含め滑り手の想像力を掻き立てる。ハイシーズンの雪質は間違いなく世界トップクラス。

■スキー都市宣言の旭川市

 OMO7旭川 by 星野リゾートが提唱する「スキー都市宣言」。パウダーベルトのなかで唯一の都市・旭川市は、滞在してスキーを楽しむのに最適な環境だ。天候によって東西南北どちらにも行くことができ、スキー場のバリエーションも豊富。市内中心部には約2000軒もの飲食店が軒を連ねアフタースキーにピッタリ。市内観光もできて嬉しい限り。

 

【BRAVOSKI 2022 winter vol.2 より再編集】