日本最大級の規模を誇る長野県の志賀高原マウンテンリゾートの大きな魅力は、抜群の雪質に加え、1枚のリフト券で多彩な18スキー場を滑れるスケール感だろう。その中心的存在といえるのが13ものスキー場が集まる中央エリアだ。「志賀高原マウンテンリゾート特集・第4回」では、このうちの4スキー場について触れたが、ここではほかの9スキー場について紹介していきたい。
■多彩なコースが連なる中央エリア
今回紹介するのは中央エリアに広がる、「発哺ブナ平スキー場」「東館山スキー場」「西館山スキー場」「寺小屋スキー場」「高天ヶ原マンモススキー場」「タンネの森 オコジョスキー場」「一の瀬ファミリースキー場」「一の瀬ダイヤモンドスキー場」「一の瀬山の神スキー場」の9つのスキー場。
滑りながらリゾートをめぐる志賀高原マウンテンリゾートらしさを最も実感できるのがこのエリアだろう。多種多様なスキー場が点在するため、志賀高原に行き慣れていない人は位置関係をイメージしにくいかもしれない。そこで、中央エリアにある「志賀高原 山の駅」を起点にコースをめぐるイメージで、順を追って各スキー場を紹介していこう。
■志賀高原最古の温泉が湧く「発哺ブナ平スキー場」
山の駅に隣接する「志賀高原リゾートゴンドラ」から志賀高原マウンテンリゾートにコースインすると、「発哺ブナ平スキー場」のブナ平ゴンドラ乗り場へとスムーズに滑り込める。このスキー場はビギナー向けの広い斜面が人気で、開放的なコースをのんびり滑りながら全長1,500mのロング滑走を楽しめる。常設ポールバーンを無料利用でき、ポールビギナーでもトライしやすい設定というからうれしい。また、志賀高原最古の湯という発哺温泉が沸き、スキー場のすぐ側にランチ利用や日帰り入浴が可能な温泉完備のホテルが並ぶ。
■「東館山スキー場」は山頂テラスやオリンピックバーンを完備
「東館山スキー場」は、発哺ブナ平スキー場のゴンドラ山頂駅から滑り込め、東館山ゴンドラを上がって山頂に向かうと、北アルプスまで見渡せる絶好のロケーション。山頂駅舎はヨーロッパアルプス料理を味わえる「ザ・ルーフトップダイニング」を併設し、チーズフォンデュや地元信州ワインとともにのんびり展望を楽しめる。また、山頂から延びる全長1,600mのロングコースは1998年に開催された長野冬季五輪のアルペンスキー男子大回転で利用されたもの。最大斜度36度の本格バーンをひと息に滑走するのも爽快だ。
■バラエティー豊富なコースが揃う「西館山スキー場」
「志賀高原リゾートゴンドラ」を降りてから、「西館山スキー場」に向かうこともできる。西館山のピークから3本のコースが延び、初級・中級・上級の斜面がバランス良くレイアウトされている。アルペンスキーのワールドカップが数度開催されたことがあり、大会バーンの「ワールドカップコース」が名物。ビギナーがなら最長滑走1,730mのロングクルージングができる「西館山初級コース」がおすすめだ。また、山頂に設置された「幸せの鐘」は、カップルやファミリーが立ち寄る人気のスポットとなっている。
■「寺小屋スキー場」は極上パウダーに恵まれた最奥部に位置
「寺小屋スキー場」は、東館山スキー場と一の瀬ファミリースキー場の山頂の裏側にコースが広がる独特な立地。最上部が標高2,100mもあり、志賀高原全体で2番目に高いスキー場となる。パノラマに広がる眺望が爽やかで、高い標高が良質な雪をもたらし、ハイシーズンのパウダースノーはリゾート内でも最高クラスだ。林間コースを抜ければ、東館山を経て山麓のジャイアントまで約6,000mのダウンヒルを味わえる。ゲレンデ内にひっそりと建つ「レストハウス寺小屋」は、暖炉を備えた雰囲気の良いレストラン。テラスもあり、自然を感じながらゆったりとくつろげる。