■実朝が暗殺された「鶴岡八幡宮」

鶴岡八幡宮の本宮前(撮影:菅沼とわこ)
本宮から見下ろした景色(撮影:菅沼とわこ)

 鎌倉の人気スポットといっても過言ではない「鶴岡八幡宮」。長く続く一本道の先に構える朱色の本宮が美しく、今でも多くの参拝客が訪れている。

 だが、ここはかつて源実朝が暗殺された場所でもある。実朝は右大臣拝賀の式の際、大石段の横に立つイチョウの木に隠れていた頼家の息子、公暁に命を奪われてしまう。

 残念ながら、数年前にイチョウは台風により倒木しており、現在は見ることができない。大石段を登った先に見える、海までまっすぐ延びる参道は一度は見ておきたい景色の一つである。

静御前が舞った鶴岡八幡宮の「舞殿」(撮影:菅沼とわこ)

 他にも源義経の妾(めかけ)であった、静御前が舞ったとされる「舞殿」も鶴岡八幡宮にある。

 なお、周辺の寺院が日没には閉門される一方、鶴岡八幡宮は日没後も参拝可能であり、参拝時間の融通が効くことも嬉しいポイントである。

●鶴岡八幡宮

・住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
・電話:046-722-0315

・URL:https://www.hachimangu.or.jp/

 今回紹介しきれなかった「鎌倉殿の13人」登場人物の縁の地は、まだまだ多く存在する。大河ドラマをきっかけに、これまで足を運ぶこともなかった場所へ訪れたことで、新しい発見がたくさんあった。

 各所で手を合わせると、数百年前、時代に翻弄されながらこの地で生き抜いた人々と少しだけ繋がれた気がした。

 

※この記事の情報は2022年12月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新情報はHPでご確認ください。