兵庫県宝塚市は宝塚歌劇団のイメージが強いが、意外にもアウトドアが楽しめるスポットも多くある。今回紹介するのは、NHK大河『鎌倉殿の13人』で注目が集まっている源氏に関連した「宝塚ロックガーデン」と「満願寺」。ぜひ立ち寄ってほしい、歴史とアウトドアが同時に楽しめるスポットだ。

■宝塚ロックガーデン

宝塚ロックガーデンの急傾斜の岩場(写真:ブラボーマウンテン編集部)

 宝塚ロックガーデンとは、中山連山の東側にある急傾斜の岩場のこと。

 ここを登りきると、北摂で人気の「中山連山」の縦走路の尾根に出る。宝塚ロックガーデンには、振り返ればまわりに何もさえぎるものがない絶景が広がる。六甲山や大阪湾を行き交う船、伊丹空港、大阪梅田のビル街などの眺望が楽しめるだけでなく、大阪平野を囲む奈良・和歌山の県境の山々までもが一望できる。

眺望抜群! この日は霞がかっていて右奥に見えるはずの大阪湾がはっきり見えなかった(写真:ブラボーマウンテン編集部)
岩場を登るルート選定も大事(撮影協力:六甲を歩く会のみなさま)(写真:ブラボーマウンテン編集部)

 中山連山は人気の山だけあって、楽しみ方は百人百様。岩場のピークまで登った後、そのまま縦走する人や山頂まで行って下りる人、散歩で立ち寄る近所の人、山中の名所をめぐる人などさまざまだ。

尾根沿いにある高圧電柱は圧巻の高さ

 宝塚ロックガーデンで注意したいのは、滑落である。岩場は浮き砂がある場所が多く、しっかり足元を見ないと足を滑らせてしまう。滑落すれば、大怪我は免れない。またなかには、音もなく落ちてくる落石も。常に上からの落石には警戒が必要だ。当然ながら、自分でも落石を出さないように注意したい。

浮き砂で足を滑らせないように気をつけたい(写真:ブラボーマウンテン編集部)

 なお宝塚ロックガーデン周辺は、「最明寺入道」が修行していたとされる場所でもある。最明寺入道とは、鎌倉幕府五代執権「北条時頼」のこと。NHK大河『鎌倉殿の13人』で登場する「北条泰時」の孫にあたる。最明寺入道となった時頼が、修行していたと言い伝えられる場所は、宝塚周辺にはいくつかある。宝塚ロックガーデン周辺もその一つだ。

登山道は歩きやすいうえに、変化に富んでいて楽しい

 歴史に思いをはせながら、山歩きをするのも悪くない。