北アルプスの南端に位置しており、日本百名山にも選定されている乗鞍岳。3,026mの主峰「剣ヶ峰」をはじめとするピークが山頂部にずらりと並んでいます。

 一帯は中部山岳国立公園の特別保護地域に指定されており、“マイカー規制”が行われています。そのため乗鞍岳へはバスを利用して行くのですが、毎年、期間限定でご来光バスが運行しています(岐阜県側、長野県側のどちらのバスも運行しています)。

 今年は9月25日まで運行とのこと。バスで手軽に天空の世界へと行くことができます。この夏休み、山の上でご来光を拝む、幻想的な体験をしてみては!

■初体験! 乗鞍岳のご来光バス

私が撮った朝焼けの空。見たかった景色が見られた!

 私は8月に入ってすぐに行ってきました。平日だというのに、ご来光バスは1台がほぼ満車に近いほどの人気ぶり! 「こんなに知っている人がいるんだ!」と驚きを隠せない(天候によっては運休になるので注意が必要です)。このバスは普段のバス停には止まらず、ご来光登山口に直行します。

 真っ暗な中バスに乗り込みました。だんだん白んでくる外の世界……。少し空が焼け始めている様子も見られて「え? 間に合うの?」と焦ってしまいました。

 バスから降りるとそこはすでに2,700m! 気温が低い! この日は風も強くて体感温度がさらに低かったです。涼しいを通りこし、寒すぎて驚きました!

乗鞍岳ご来光バス(アルピコ交通):https://www.alpico.co.jp/traffic/news/680/

乗鞍岳ご来光バス(濃飛バス):https://norikuradake.jp/goraikou/

■「朝は特に寒い!」必要な装備や服装

登山道脇に咲く高山植物の女王コマクサ

 バスで気軽にご来光を見ることが出来るとはいえ、乗鞍岳は3,000m級の高山です。適した服装や装備が必要ですのでご注意ください。

 8月の早朝は気温が10℃に満たないようです。9月は氷点下になることもあるそうなので、防寒着が必須です。私は化繊の中綿入りのジャケットやダウンパンツを持っていきました。着用すると寒さも気にならずにご来光を思う存分楽しむことが出来ました。また30分程度ですが暗い中を歩くナイトハイクなので、ヘッドライトも必須です。手袋もあるといいと思います。

 大黒岳登山道は一本道で両脇に緑のロープが張ってあります。暗いですが、誤って道から出て高山植物を踏み荒らさないようにも注意してほしいなと思います。撮影したいからといって中に入るのもNGです。