虫倉山は、長野県長野市の西側にある標高1,378mの里山で、信州百名山にも選定されています。比較的手軽に登ることができ、北アルプスをはじめ周囲の山々の展望がいいことから、登山者も多く人気のある山です。コースも初級から上級まであり、バリエーション豊かです。登りやすいコースや急登続きのコース、好みに応じた登山道を選べるのもおもしろいです。
なかなか晴れない梅雨の時期……。天気予報とにらめっこの日々ですよね。貴重な晴れ間を狙って山歩き。里山(低山)を存分に楽しみました!
■「お天気と相談」の山選び
休みの日、行きたい山が晴れてくれたらそれは最高なことですが、この日は「朝は霧に包まれやすく、正午前後は晴れるが、午後から雨が降る」という予報でした。晴れ間が短いため、行程も短い山に変更することにしました。また、天気図を見ると日本海側の方が晴れそうだったので、長野県北部(北信)の山の中で行きたい山を探し、「運が良ければ北アルプスも見ることが出来たらいいな」と期待をして、虫倉山に決めました。
こういうときは、北アルプスの天気予報もチェックしていきます。「11時頃から北アルプスが晴れそう!」虫倉山の登りは1時間40分ほどなので、逆算していくと9時頃から登ると(山頂からの眺めが)いいかなと行程を決めていきます。
■整備の行き届いた「不動滝コース」で山頂へ
虫倉山は(旧)中条村のシンボルであり、山姥の伝説があったり、子育ての神様として信仰があるそうです。歴史を知るとより楽しめます。
大町街道を離れ、登山口へ向かう道中はかなり細い山道です。『ポツンと一軒家』に登場しそうな雰囲気を感じながら、秘境のような山奥へどんどん入って行く感じ。ワクワクします。
今回は初級コースであり、もっとも王道の「不動滝コース」を登ります! 登山口の近くには不動滝があるので、ここも是非立ち寄ってほしいところです。沢沿いを進み、沢を渡り、そのあとは斜面をジグザグと登っていきます。驚くほど綺麗に整備もされていて、とても登りやすいです。細尾根は転ばないように注意が必要ですが、心地よい風に吹かれ、緑の樹々に囲まれてとても気持ちのよいコースでした。
山頂へ着くと、予報の通り11時頃から青空が広がってきました! けれど、しばらく山頂で待ちましたが、残念ながら北アルプスの展望は望めませんでした。「またおいで」と言われた気分です。下山しながら鳥や虫をたくさん見つけ、見たことのない蝶がいたり、木のトンネルがあったり、ジブリ作品・『風の谷のナウシカ』のような世界観も感じて山歩きが楽しかったです。